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空気の成分とはたらき。地球に『酸素』がある理由。

生物・生態

空気の成分とは…

 

空気には酸素以外にどんな気体が含まれているのでしょうか…?

 

 

現在の地球の空気は、

 

  • 窒素(N) 約78%

 

  • 酸素(O) 約21%

 

  • アルゴン(Ar) 1%弱

 

  • 二酸化炭素(CO₂)など

 

が含まれています。

 

 

 

どうして空気は気体なのに地球の周りにとどまる…?

 

 

この気体である空気地球から逃げて行ってしまわない理由ですが、地球には重力があるので、地球の周りに空気(大気)が引っ張られているからということになります。

 

重力とは… 地球の引力と自転による遠心力〔地球の回転により円の中心から離れる方向に働く力)の2つが作用した力。

 

 

 

そのため、地球の衛星〔惑星の周りを回る天体、月は地球の周りを回る〕である※には地球のような空気がないのですが、

 

地球ほどの重力が無いことが大きい理由ひとつとされています。

 

月の大きさ地球の約4分の1で、重さも約100分の1になります。その為、地球の重力も6分の1ぐらいになります。

 

 

空気中の成分の働きについて

 

 

それでは、ここからは空気中の成分について1つずつ見ていこうと思います

 

窒素(ちっそ)

 


まず空気の大半を占める窒素ですが、実はとても体にとって重要な役割があり、体をつくるためのたんぱく質〔アミノ酸〕やDNA〔遺伝情報を担う物質〕の原料として使われています。

 

 

ただし哺乳類などの動物は、空気中の窒素をダイレクトに体に取り入れ利用することができないため、植物に吸収された窒素の化合物〔異なる物質が結びついた物質〕を植物などの食物から取り入れています。

 

 

他にも、窒素ガスは、酸化防止のために利用されることがあります。

 


例えば、

ワインを詰めた後の瓶に封入することによって、

 

瓶の中の酸素を追い出し酸化を防ぐことができます。

 

 

酸素(さんそ)

 



酸素は呼吸をするには絶対に欠かせないものですが、人間の場合、肺から吸い込んだ酸素はヘモグロビン(鉄分)と結合し、血液中から体の隅々に運ばれます。

 

そして、疲労回復免疫力の向上代謝を高めたり、脂肪の燃焼などに利用されます。

 

 

【酸素濃度の変動】

 


酸素濃度は長い年月のあいだに上下に変動を繰り返しており、例えば、ほんの100年ぐらい前は、空気中に約24%〔現在約21%〕も

含まれていたようで、現在よりも3%近く多く含まれていた計算になります。

 

 



大昔、3億年ぐらい前約35%も含まれていたこともあったそうで、そのころの昆虫などの生物が巨大化した理由の一つと言われています。

(メガネウラ 体長60cm以上にも)

 

※巨大化したのは酸素濃度のほか、豊富な食糧もあったからだと言われています。

 

 

 

酸素濃度が高い時ばかりではなく、更に遡ること、今から5~6億年ぐらい前には1%にも満たない時代もあったそうで、酸素濃度は、環境と共に増えたり減ったりと繰り返しながら現在に至っています。

 

 

【エベレスト山頂の酸素濃度】

 


ちなみに…

現在の地球でも大きい山の頂では酸素濃度が極端に低くなり、エベレスト山頂(8,848m)では、酸素濃度が約7%になります。

エベレストより高い山がある?宇宙から見た一番高い山、海底から一番高い山は…

 

 

これは引力の関係で、地球の中心から遠く離れれば、空気を引き付ける力も弱まり空気の量が少なくなってしまうからなのです。

 

 

アルゴン

 


アルゴン特徴は、空気に比べると熱を伝えづら重たいので、断熱作用があるということです。

 


その反応性の低さを利用した溶接の保護ガスに使用されたり、その他、電球や蛍光灯などの封入ガスとして使われたりしています。

 

 

そして、人体にとっては何の影響もない安定したガス〔他の物質と反応しづらい〕になります。

 


アルゴンも窒素と同じように、ガスがとても安定しているため、酸化防止封入ガスなどとして利用されることもあります。

 

 

二酸化炭素(にさんかたんそ)

 


植物の光合成※に必要なのが、二酸化炭素で、この光合成により、酸素を空気中につくってくれています。

光合成とは… 植物などが光のエネルギー(太陽)を利用し、二酸化炭素(CO2)、水(H2O)を用いて炭水化物(糖やでんぷん)と酸素(O2)をつくる働き。

 

 

他にも、身近なものでドライアイスも、

二酸化炭素約-79℃以下になり個体になったものになります。

 

 

二酸化炭素による地球温暖化について

 

《地球温暖化とは》

 

二酸化炭素(CO2)が増えすぎると地球温暖化になるというのは、よく耳する話ですが、二酸化炭素がなくなるとそれはそれで問題で、温室効果ガス〔二酸化炭素約76%、メタン約16%など〕とも呼ばれ、地球から出ていく熱を捕まえてくれています



それにより地球は寒くなり過ぎずよい環境が保っていられるのですが、現在はそれが多くなりすぎて問題となっているのです。

 

↑地球温暖化で氷河の融解(ゆうかい)〔個体が液体になること〕により、予想以上のスピードで海面が上昇していると言われています。それにより特に沿岸部に暮らす人々に影響が出てしまいます。

 

大昔にも二酸化炭素上昇のはあった…⁉

 

実は、現在のように二酸化炭素が上昇したことはおよそ300~500万年ぐらい昔にもあったといわれています。

 

人類の誕生500~700万年前ぐらい前といわれアウストラロピテクス(猿人)でやっと200~400万年ぐらい前といわれていますので、




確かに人類未経験レベルの上昇といってもほぼ間違いではないのかもしれませんが、そんな時代もあったそうです。

 

 
ちなみに、

 

もしも逆に温室効果ガスが無くなってしまったら、地球はどうなってしまうのかというと、現在世界の平均気温約14℃といわれていますが、それが、世界の平均地表温度約‐19℃になる試算もあります。

 

それはそれで大変ですね…

 

地球に酸素があるのはどうして?

 

 

毎日当たり前のように吸っている、空気中の酸素も宇宙空間にはないので、何かのきっかけでこの地球を取り囲むようになったと思うのですが…

 

どうして地球には酸素があるのでしょうか…?

 




地球が誕生した46億年前、微惑星が地球にも衝突し表面がマグマの海〔マグマオーシャン〕の様な状態だったと考えられています。

 

その際の地球や微惑星の内部から放出(蒸発)していた衝突脱ガス〔主に水蒸気、二酸化炭素など〕が、地球の大気のはじまり〔原始大気〕だといわれています。

 

 
けれども、その時のガスにはまだ酸素は含まれていませんでした

 

 

やがて微惑星の衝突も減り温度が下がってくると、大気中に多く含まれる水蒸気が水滴となり雲をつくり大量の雨となって降り続き海が作られます。

 


それからすぐに現在のような海ができたわけではなく、微惑星がぶつかっては海が蒸発し、また大雨が降り続きと…

 

何度も何度も繰り返しながら安定した海ができたと考えられています。

海はどうやってできた…?地球の歴史46億年をさかのぼるとその理由が…

 

 

そして、

太陽との距離が絶妙な位置にある地球は、他の惑星より気温にも恵まれ海から生命が誕生できたというわけです。

 

 

近年の有力な説によると約39億年前に、有機物〔動植物体を構成する主に炭素の物質〕と、アミノ酸〔タンパク質を構成するもの〕の化学反応〔化学の変化によって他の物質になること〕によって生まれた単細胞生物〔1つの細胞(生命体)からできる〕が、すべての生物の始まりだと考えられています。

 

 

しかし、この時の単細胞生物は、まだ酸素を使わず生息していたそうです。

 

 

約35億年前になり、シアノバクテリア〔酸素発生型光合成細菌〕という



海に存在する細菌類の光合成によって酸素が作られ、この時、ようやく酸素を使う微生物が誕生したわけです。

 

 

そして現在から約10億年ほど前になり、地球誕生から数十億年の時を経て、はじめて動植物〔多細胞生物〕が誕生したと考えられています。

 


それからは海から陸へと生命も広がり植物も増えていきますので、二酸化炭素を吸収して光合成をしながら、酸素が作られ長い年月の間に大気も変化をしながら、現在のような空気になったというわけです。

 

 

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