こんにゃくの原料“象の足”とは?コンニャク芋の正体と安全性を解説!

生活・食物

こんにゃくの原料は…?

 


普段スーパーで買うこんにゃくを見ても、何から作られているのか小さい子にはなかなか見当がつかないようです…

 

いったい原料は何なのでしょうか?

 

 

コンニャクの正体

〔こんにゃく畑〕




答えは、サトイモ科から作られています。

 

 

球茎(きゅうけい)という土の中にできた茎が、でんぷんなどの養分を蓄えることによって、

ゴツゴツとした丸形肥大します。

 

これがコンニャク芋(コンニャク玉)となるのです。

 

 

コンニャクの花



こんにゃくは3〜4年ほど育てると、稀に「花」を咲かせることがあります



しかし、花が咲くのは数年に1度だけで、しかもめったに咲かないため、農家の人でもなかなか見ることができません。

この花は「悪臭(腐った肉のようなにおい)」を放ち、虫を引き寄せて受粉させます。



見た目は大きくてインパクトがありますが、開花すると芋に栄養が行かなくなり、こんにゃくとしては収穫できなくなることもあるため、栽培農家にとっては少し厄介でもあります。



東南アジアから日本に渡ってきた“象の足”


もともとは、東南アジアから日本に渡ってきたものなのですが、ゴツゴツした形状に加えきいものだと30cmぐらいになるため、現地では象の足と呼ばれているようです。

 

 

 

そして、このコンニャク芋が出来るまでには約2、3年ぐらい掛かるのですが、とてもデリケートな植物天候の影響も受けやすいため、現在のような栽培方法が確立するまでは大きく育つには運が必要だったこともあり、『運玉』とも言われます。

 

 

コンニャク芋には毒がある…⁉




コンニャク芋には「コンニャクマンナン(グルコマンナン)」という水に溶ける食物繊維が含まれており、これにアルカリ性の成分を加えて加熱すると、私たちがよく目にする固形のこんにゃくが作られます。

 

 


ただし、コンニャク芋は生のままだと「シュウ酸カルシウム」という有害な成分を多く含んでおり、素手で触れると皮膚や粘膜が刺激を受けることがあります。

 

 山芋でかゆくなるのも同じ成分によるもので、こんにゃく芋にはそれが特に多く含まれています。もしそのまま口に入れてしまうと、呼吸困難を引き起こす恐れもあるほど危険です。

 


そのため、水酸化カルシウム(消石灰)や、焼いた貝殻から作るカルシウム(貝殻焼成カルシウム)などのアルカリ性の灰汁(あく)を使って加熱処理し、有害成分を中和して取り除くことで、初めて食べられるこんにゃくができあがるのです。

 

 

こんにゃくは元々白いもの?それとも黒いもの?

 

スーパーなどでこんにゃくを見ると、白いこんにゃく黒っぽいこんにゃくがあるのに気づくかと思いますが…


どっちが本当のこんにゃくの色なのでしょうか…?

 

 

実は、同じこんにゃくなのに色が違うには理由があります。

 


昔はこんにゃくを作るとき、生芋↓の状態から作っていたため、

 


その場合、生芋の皮を入れれば黒っぽいこんにゃくになり、皮をきれいに取ってしまえば白いこんにゃくが出来上がるということになります。

 


しかし、現在ではコスト作物が採れる時期の問題もあり、年間を通して安定した供給をするために、製粉にする製造法〔粉にしてから〕が主流になっています。

 


このような製造法で必要な部分を取り除くと、出来上がったこんにゃくは、全て白いこんにゃくとなってしまうようで…

 


そのため、昔から好まれた黒っぽいこんにゃくがほしいという要望に応えたものが、食品スーパーなどに大量に並んでいる、ヒジキなどの海藻類を混ぜて作られた、黒っぽいこんにゃくだったわけなのです。

 

 

ちなみに、

地域によって好まれているこんにゃくの色が違うようで、東北から北海道のほうでは⇒【白いこんにゃく】が多く食べられており、関西のほうでは⇒【黒っぽいこんにゃく】が一般的だということです。

 

 

しらたきと糸こんにゃくの違い




細いこんにゃくには、【しらたき】と【糸こんにゃく】と呼ばれるものがありますが、この2つには違いがあるのでしょうか…?

 



しらたき(白滝)と糸こんにゃくですが、地域によって呼び方が違い製造過程でも名前が変わってくるということです。

 

 

【しらたき】と【糸こんにゃく】地域での呼び方の違い

 

まず地域での呼び方ですが、

 

西日本の方では【糸こんにゃく】

東日本の方では【しらたき】ということが多いそうです。

 

 

【しらたき(白滝)】と【糸こんにゃく】の製造方法

【しらたき(白滝)】の製造方法



そして製造方法は、

 

【しらたき(白滝)】は、まだ固まっていないのり状態こんにゃくを、

細い穴から押し出し

熱湯によって固めます。

 

 

その製造の様子が、白滝〔白い布の様に流れ落ちる滝〕のようなので、しらたきと呼ばれるようになったそうです。




太さは2~3mm程度のものが一般的で、したらきの発祥の地は関東と言われています。

【糸こんにゃく】の製造方法


次に【糸こんにゃく】

 

現在ではしらたきのような製造方法が主流なのですが、以前は板状になったこんにゃくを細長く切る製法を糸こんにゃくと呼んでいたということです。

 


その場合はしらたきより少し太く、4~8mm程度のものが一般的だったそうです。




そして、こちらは関西が発祥の地と言われています。



5月29日は「こんにゃくの日」!!



ちなみに、ちょっと余談となりますが

 

 5月29日「こんにゃくの日」

 

になるんだそうです!



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