生まれた時より骨の数が減ってるって本当?
ヒトの骨の数は、生まれたときに比べて大人になると
100本近くも減っていることをご存知ですか…?
赤ちゃんのときは300本以上、そして成人になると※約206本になります。
※骨のつながり方に個人差があるため、若干本数の違いが出ます。
これは子供のころには分割されていた骨が、
成長と共につながりまとまっていくからということなのです。
赤ちゃんの時点でしっかとした骨格が出来上がってしまうと、
成長の妨げ※になってしまうので、骨の端は軟骨で細分化された状態で
形成されています。
※身長がどこまで伸びるかは、骨がどこまで伸びるかと同じことになります。
身長はいつまで伸びるの…?一生のうちで特に急成長する時期とは…
世界で身長が高い国はどこ…?日本の若い年齢層の平均身長が低くなっているのは本当…?
体で一番大きい骨、一番小さい骨
ちなみに、一番大きい骨が大腿骨〔だいたいこつ 太ももの骨〕で
身長の約4分の1ぐらいの長さになります。
そして、一番小さい骨は耳小骨〔じしょうこつ 鼓膜の近くにある骨〕になり、
1cm未満の骨になります。
これら、からだの全ての骨を合わせると、
体重の約20%ぐらいを占めるといわれています。
骨の構造としくみ
骨といえば、こんな感じになりますが、
この堅そうな骨の中は、どんなふうになっているのでしょうか…?
体を支えたり、外部の衝撃から脳や内臓を保護している骨ですが、
骨の内側はというと、堅い組織で全部がぎっりし詰まっているわけではなく、
スポンジのような形状になっています。
そして、骨の表面は骨膜(こつまく)で覆われていて、
そこに血管、※神経などが通っており、骨に栄養素を送っています。
※神経とは…、外部の刺激を感覚として自覚し、刺激の種類を意味づけして、体の各部分へ情報を伝えたり、内臓や組織の機能を調整したりする役割。
[kanren postid=”3224″ date=”none”]
次に、骨膜の内側になりますが、まず皮質骨(ひしつこつ)という
密度がとても高く硬質なものになり、そして更に内側になると、
海綿骨(かいめんこつ)というスポンジのような軟質の骨で構成されます。
海綿骨の隙間に骨髄(こつずい)というものが詰まっているのですが、
この骨髄により人間の血液をつくるための細胞〔造血幹細胞〕がつくられています。
骨髄で細胞分裂してつくられた造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)という
1種類の細胞から、赤血球や白血球など全ての血液へと成長〔分化〕して
いくことになります。
ちなみに、
骨も生きていますので、他の細胞と同じで知らないうちに体のなかで
入れ替わっており、数年で全ての骨が新しいものに生まれ変わっているそうです。
歯は骨なの?
白い骨と、白い歯、同じようなものにも思えますが、
どうなのでしょうか…?
まず、大きい違いとしては骨は新陳代謝〔古いものから新しいもの
に入れ替わる〕をしているので、3~5年で全身の骨が新しいものに
入れ替わっており、再生能力があるのに対し、
歯は一度折れたり、欠けてしまうと再生しないということが挙げられます。
指やひざの関節がポキポキ鳴る理由。骨や軟骨どうしがぶつかる音ではなかった…
歯の構造ですが、一番外側はエナメル質で覆われており、
骨よりも丈夫で身体の中で一番硬い部分になります。
その内側には、象牙質があり、エナメルに比べ弾力性があるのですが、
骨はこの成分に似ていて硬さも同じぐらいだということです。
物の硬さを表す、モース硬度〔硬さを1~10段階に分け
物質どうしでのひっかき傷の有無で硬さを測定〕によると、
象牙質は5~6ぐらいで、ガラス〔モース硬度5〕よりも硬い
位置づけになります。
そして、エナメル質は6~7ぐらいで水晶に近い硬さになるそうです。
ちなみにチョークが1、鉄は4、ダイヤモンドは一番硬く10になります。
ただし、こんな鋼鉄にも勝る丈夫な歯でも歯磨きを怠ると、
虫歯菌の酸に侵され溶かされてしまうのです…
[kanren postid=”1048″ date=”none”]