人間は何からできている…?
人間のからだには、皮膚や骨であったり、内臓があるのはわかりますが…
もっともっと拡大して一つ一つを細かく見たら、どんな物が集合してできているのでしょうか…?
この世の中にあるものはすべて、原子(げんし)〔元素※として性質を失わない物質を構成する最小単位。約1憶分の1cm〕から成り立っているのですが、もちろん人間も例外ではありません。
原子の大きさを例えると、水素原子をゴルフボールの大きさまでにする比率と、ゴルフボールを地球の大きさまでにする比率は同じぐらいだといわれています。
※元素とは…全ての物の元となる成分。現在地球上で確認されているのは118種類
【人間は約11種類の元素】
人間の体はこれらの元素のうち主に約11種類の元素で出来ているといわれています。
多い順位に…
O(8) 酸素 約65.0%、 C(6 )炭素 約18.0%、 H(1) 水素 約10.0%、
N(7) 窒素 約3.0%、 Ca(20) カルシウム 約1.5%、 P(15) リン 約1.0%、
S(16)硫黄、 K(19)カリウム、Na(11)ナトリウム、 Cl(17)塩素、
Mg(12)マグネシウム そして、鉄、亜鉛 などなど細々
原子をもっと細かくしたら…?
小さい小さい原子〔元素として性質を失わない物質〕ですが、もっと細かく表すことができるようです。一体どんなものになるのでしょうか…?
【原子(げんし)】 をもっと細かくすると… >
[原子核(原子の約1万分の1)] と [電子(素粒子)※(原子の1億分の1以下)]
※電子(素粒子)は原子核の周りを飛び交っており、あまりにも小さい単位なので基本粒子〔それ以上分割できない粒子〕とほぼ同じ意味となるようです。
電子はここまでなので、
さらに細かくなる【 原子核(げんしかく) 】 の方をもっと細かく見ていくと… >
[中性子(ちゅうせいし)] と [陽子(ようし)]
数十年前でしたら、最小単位といったらここまでだったようなのですが、近年の研究により、原子の内部構造が更に明らかになってきました。
ということで、
【中性子(ちゅうせいし)】 と 【陽子(ようし)】 を更に細かくしていくと… >
[アップクォーク] と [ダウンクォーク]になります。
※クォークが基本粒子〔それ以上分割できない粒子〕
その為、
【 アップクォーク、 ダウンクォーク 、 電子 】
現在のところ、この3つが[自然界に存在する一番最小単位]ということになるようです。
しかし、これらはもう原子のように個々の性質をもっていない、言い方を変えれば、私たちが生活で目にする全ての物を細かく分割していくと必ず行き着くものということになります。
人間は細胞の数にすると、成人で約37兆個…
先ほどはあまりにも小さい単位になりすぎたので…
次に、基本粒子(素粒子)、原子からグッと拡大して少し聞き覚えのある人の細胞〔生物を構成する最小単位〕を見ていきたいと思います。
ちなみに、ここままで出てきた原子、基礎粒子(素粒子)、そして細胞を大きさで比較すると以下のようになります。
細胞〔生物学上での最小単位〕 > 原子〔化学上(物質の機能、変化)での最小単位〕 > 基礎粒子(素粒子)〔物理学上(自然界の物体そのもの)の最小単位〕
※小さくなるにつれ前者の性質を失います
そして人間は細胞の数にすると、成人で約37兆個になります。
※以前は約60兆個と言われていましたが近年の研究結果で約37兆個と言われるようになってきています。
※もし人間を原子の数にしたら0の数が25~30個ぐらいつく桁数ぐらいの数があるなんて話もあります…
細胞単位でも十分に想像しがたい数字になるのですが、人間の細胞の多くは、20μm前後〔1mm=1000μm〕で、大きいものだと0.1mmぐらいになるそうです。
【人体で一番長い細胞は…】
細胞の中でも例外的にとても長い形状をした細胞もあり、例えば、神経細胞〔=ニューロン※神経組織を構成する細胞で細胞体から突起がでている〕である、坐骨(ざこつ)神経細胞は細胞体からの突起により、
お尻から足の指先までの長さ約1mぐらいにもなります。
【人の細胞の種類の数と寿命】
そして、これらの神経細胞も含めると人の体の細胞の種類は250種類以上あるといわれています。
※神経…体の機能をまとめ、刺激を伝える組織。
一般的な細胞には寿命があり、年齢や体質によって異なってはきますが、短い寿命の細胞で1日、長い寿命細胞だと数年以上かけて入れ替わりをしています。
ただし、すべての細胞が入れ替わりするわけではなく、細胞の中でも神経細胞や心筋(心臓の筋肉)細胞は、ある年齢までは増殖しますが、決まった数まで増えるとその後は細胞分裂して入れ替わることがありません。
【大脳の神経細胞は減る一方…】
大脳皮質の神経細胞に至っては、
生まれてから死ぬまで細胞が再生することがないといわれており、怪我などによって皮膚が再生するようにはいかず、老化や外的要因などとともに減っていく一方ということになります。
ただし近年、研究が進むにつれ、年齢による経細胞同士のつながる力の衰退はあるものの、「年齢に関わりなく一部の脳の神経細胞が新生している」といったものや、「大人の哺乳類に増殖する心筋細胞が見つかった」などの研究結果も出てきているようです。
更なる研究や医療の進歩が楽しみですね。
人間はどんな成分でできている…?
人間はスーパーで売っていないので…
普段の生活で深く考えることはないと思いますが、例えば、飲み物や食べ物の裏側にある成分表のようにしてみたらどんな成分となるのでしょうか…?
実は、人間の身体の大部分は水分(水)で占めています。
ラクダのコブの中は水ではない…?驚くべき特殊な体の構造について
- 水分 〔約60~70%〕※高齢者約50%、新生児約75~80%、胎児約90%
- タンパク質 〔約15~20%〕
- 脂肪 〔約15%〕
- ミネラル、ビタミンなど 〔約5%〕
- 炭水化物(糖質) 〔1%未満〕
※体格、体質、年齢などによって全体的な割合が変わります。例えば、女性は脂肪分が男性より多く、そのぶん水分が少ないようです。
体脂肪率計などで測った場合、上記の割合だと全体で100%を超えてしまったり、計算が合わないことがあるかと思いますが、筋肉の中にも水分が含まれており、体脂肪率はそれを含んだうえで算出されています。
【人間の値段は…】
ちなみに…
もちろん成分だけでの話となりますがこれらを値段に換算した場合、
人間の体重60㎏=3,000円〔1㎏=50円〕
ぐらいじゃないかといわれているそうです…
ほんと、人は中身なのかもしれませんね…