電柱と電信柱は違うもの⁉

近年では地中に電線などが通るようになり、少しずつは減っているといわれるものの、今でもまだよく見る、電柱だったり電信柱と呼ばれる物は、どちらも道端に立っている大きなコンクリートの筒状のものですが…
この2つ、厳密には別物として扱われていたようです。
それではどう違うのか見ていきましょう!
「電柱」は電力会社

電柱の正式名称は、『電力柱(でんりょくちゅう)』というようなのですが、電柱というと厳密には、所有権〔物を全面的に支配できる権利〕が【電力会社(〇〇電力)】の柱のことを指す言葉になるそうです。
〈使用目的〉
主に電力の供給〔送電、配電〕
電柱に付いているバケツやドラム缶のようなものは何…?
電力柱(電柱)にはバケツやドラム缶のようなものが付いていたりするのですが、

柱上変圧器(ちゅうじょうへんあつき)というもので、電線に流れている高圧電力(主に6,600V)をこの変圧器によって、一般家庭などで使用できる100V(または200V)の電気に変換しています。
そのため、この変圧器がある柱は、電力会社が所有する電柱〔電力柱〕ということになります。
「電信柱」は通信会社

次に、『電信柱(でんしんばしら、でんしんちゅう)』です。
この呼び方に馴染みがある方もいらっしゃるかもしれませんが、電信柱は厳密には、所有権が【通信会社〔NTTなど〕】の柱を指す言葉になります。
〈使用目的〉
主に、通信線〔電話線など〕
「共用柱」は電力会社と通信会社で共有
特に都心部などでは、電力会社と通信会社で共用する柱もあるのですが、その場合には『共用柱(きょうようちゅう)』という呼び方をしたりするそうです。
共用柱にも、所有者である〇〇電力だったり、NTTなどと書かれているプレート(電柱番号)がついているのですが、

地面から近いほうのプレート側に所有権があります。
ちなみに、この電柱番号は緊急の際、例えば事故などで救急車(119)や警察(110)を呼ぶ際の場所を特定するために活用できる地域もあるそうです。
※緊急の際には自動販売機に記載されている住所も活用できます。
日本で最古のコンクリート電柱

ちなみに、日本で最古のコンクリートの電柱は、函館〔赤レンガ倉庫群近〕にある角柱型のもので、大正12年(1923)建造なのですが、

まだまだ現役で使用されています…

