深海1000 mで何気圧?水圧の仕組みから身近な水圧までわかりやすく解説!

地理・科学

水圧の仕組み




今回は「水の圧力」についてご紹介します!


水の中の世界では、地上では体験できないような不思議な現象がいくつも存在しています。

その代表的なもののひとつが、この「水圧」です。



水圧ってなに?




水圧」とは、水が物体にかかる力のことをいいます。



もっと簡単に言うと、水の中に入ったとき、周りの水が自分を押し返してくる力のことをいいます。



この力は、水の深さによって変わり、浅いところではあまり感じませんが、深く潜れば潜るほどその力は強くなります。



なぜ深くなると水圧が変わるの?




水圧が変わる理由はとてもシンプルで水の重さが関係しています。



水は重たいので、深くなればなるほど上にある水の重さが増えていくため水圧が大きくなるのです。



そのため、海面にいるときは水圧はゼロなのですが、10メートル潜るごとに約1気圧ずつ増えていくことになります。



1気圧とは?


1気圧とは、1平方センチメートル〔1辺が1cmの正方形の面積〕に約1キログラムの重さがかかる〔あらゆる角度から押し返される〕くらいの力になります。


※1気圧=約1013ヘクトパスカル(hPa)


海底1,000メートルではどのぐらいの圧力がかかる?


例えば、海底1,000メートルの深さでは、1平方センチメートルあたりに約100キログラムの圧力がかかると言われています。


10m⇒約1㎏(約1気圧)なので、1000m⇒約100㎏(約100気圧)


深海の世界

〔タイタニック号〕



深海に行くには強い水圧に耐える必要があります。



例えば、マリアナ海溝の最深部であるチャレンジャー海淵は約11,000メートルの深さがあるのですが、ここでの水圧はなんと約1,100気圧!

〔深度約10,911メートルの潜航記録を持つ『トリエステ号』〕



指先ぐらい〔1平方センチメートル〕の場所に、約1,100キロの重さがあらゆる角度から押し掛かる計算になります…




そのため、そこに行くような深海探査艇や潜水艦は水圧で潰れないように非常に強固に作られています。


身近な水圧




実は、私たちの日常生活でも知らない間に、水圧を感じたり利用していることが結構あります。



例えば、プールに飛び込んだとき、水の中で耳が「キーン」と痛くなることがありますよね。それは、浅い水のなかでも水圧が耳の鼓膜にかかるからそのようになります。


他にも、水道の蛇口をひねると水が出ますが、これは水道管内の水圧によって出ています。



水圧を利用した技術



水圧はものづくりの技術にも役立っています。



例えば、水圧を利用して物を切る「ウォータージェットカッター」という機械があるのですが、非常に細いノズルから超高圧の水を噴射し、その水流の力で金属、ガラス、プラスチック、石などの様々な物を正確にカットします。



ウォータージェットカッターは、熱を発生させずに切断できるため、材料の熱変形や変質が起きにくいという特徴があります。

水の力がこんなに強いとは驚きですよね!



まとめ




水圧とは、水が物体にかける力のことを指します。

この水圧は、水の深さに比例して強くなり、上下左右すべての方向に均等に働くという特徴があります。


深く潜るほど圧力が増すのは、上にある水の重みがその分だけ加わるからです。


もし海やプールに行くことがあれば、ぜひその水圧を体で感じながら泳いでみてください。水の力を実感できる、ちょっとした科学体験になるかもしれません!


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