軟体動物とは…
軟体動物と聞くと、なんだか軟らかい生物でタコとかイカとか…
こんな感じに思ってしまうのですが、実は、10万種類以上もいる大きなグループになるそうです。
それではどんな種類の生物たちがいるのか見ていきましょう。
頭足類、二枚貝類、腹足類
軟体動物は動物の分類の中で節足動物(昆虫類など)に次ぐ2番目に大きいグループ(門)になります。
体が軟らかく、外套膜(がいとうまく)という体の表面を覆う膜があるのが特徴なのですが、二枚貝を除いて、口の中には歯舌(しぜつ)というヤスリのような歯が並び、それによって餌をかき取っています。
そして軟体動物門は、現在確認されているものだけでも約115,000種といわれています。
【 頭足類(とうそくるい) 】イカ、タコ、オウムガイ…
頭足類(とうそくるい)は、無脊椎動物(むせきついどうぶつ)〔背骨が無い〕で、体が頭、胴、腕に分かれており、腕は頭から出ています。
そして軟体動物といわれているわりには、殻(から)を持つことを特有としており、イカやタコなども大昔は殻を持っていたそうで、長い年月のあいだに退化したと言われています。
※退化とは… 進化の過程で、器官や組織などが縮小あるいは消失すること。
頭足類で現在確認されているものは、約700種〔その内、日本では約200種〕になります。
イカ
〔脳が大きく、無脊椎動物(背骨の無い動物)の中で最も知能が高い〕
タコ
〔頭のように見える丸い部分は胴体。頭は胴体と腕の間の目がある辺りになる〕
オウムガイ(生きた化石)
アンモナイト(絶滅種)
【 二枚貝類(にまいがいるい) 】ホタテ、アサリ…
二枚貝類(にまいがいるい)は、無脊椎動物(むせきついどうぶつ)〔背骨が無い〕で、左右に一対の殻があり、頭、目、触覚がありません。
二枚貝の黒い部分は目ではない…
二枚貝の目のように見える黒っぽい部分は、入水管、出水管といって、ここで海水を取り込み、その際にプランクトンを食べています。
※ほとんどの二枚貝には目がないのですが、ホタテなどの例外もいます。
二枚貝類で現在確認されているものは、約25,000種〔その内、日本では約1,500種〕になります。
ホタテ
ハマグリ
アサリ
【 腹足類(ふくそくるい) 】サザエ、カタツムリ、クリオネ…
腹足類(ふくそくるい)は、無脊椎動物〔背骨が無い〕で、巻貝類ともいわれ、大半はらせん状の殻を持っており、その多くは右巻きとなります。
腹足類は、軟体動物のなかでも一番多く、現在確認されているものは、約80,000種〔その内、日本では約3,000種〕になります。