風邪、インフルエンザ、アレルギー性鼻炎の原因と症状の違い。菌類、細菌、ウイルスの違い。

生活・食物

なぜ風邪を引く…?風邪の原因と症状とは

 

 

普段吸っている空気中には、目に見えていないだけでいろいろなウイルス細菌

含まれているのですが、多量に含んでしまうと重みで落下するため、

ありとあらゆる場所に付着してしまうそうです。

 

 

それでは、そのウイルスや細菌からどうやって風邪の症状へと

つながってしまうのでしょうか…?

 

 

 

『かぜ症候群』

 

風邪の正式名称『かぜ症候群』というようで、

一般的に風邪というと急性上気道炎(きゅうせいじょうきどうえん)〔鼻や喉などが

炎症を起こしている状態の総称〕のことを指すそうです。

 

 

 

主な症状は、

 

  • 急性鼻炎(きゅうせいびえん)

 

鼻の粘膜の突発的な炎症鼻水花づまり発熱頭痛など

 

 

 

  • 急性副鼻腔炎(きゅうせいふくびくうえん)

 

副鼻腔に突発的な炎症鼻汁(粘り気のある鼻水)、など

 

副鼻腔(ふくびくう)… 鼻腔(鼻の穴の中)の周りを取り囲む、骨の内部に左右4つずつある空洞をいい、鼻はこの鼻腔副鼻腔で構成されています。

 

 

 

 

  • 急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)

 

咽頭の粘膜と、リンパ組織(扁桃)に炎症、食べ物を飲み込む時の痛みなど

 

咽頭(いんとう)… 鼻から食道へ繋がる管で、食事の通り道でもあり、俗にいう扁桃腺(へんとうせん)は中咽頭(咽頭の真ん中ぐらいの場所)になります。

 

 

 

  • 急性喉頭炎(きゅうせいこうとうえん)

 

のどの痛み声かすれなど

 

喉頭(こうとう)… 喉ぼとけがある前側で、空気の通り道であり気管に繋がります。

 

≪風邪の原因となるウイルスと細菌の種類≫

 

ほとんどがウイルスが原因で、細菌による風邪は全体の1割に過ぎないと言われています。

 

 

原因としてのウイルスは【ライノウイルスコロナウイルス】などになり、

数少ない細菌による原因での場合は、【マイコプラズマクラミジア】による肺炎になります。

 

 

 

人間には免疫力が備わっているため、口や鼻の粘膜には、

免疫グロブリンA(IgA)という抗体〔異物から体を守る働き〕があるのですが、

体の疲れや寝不足、ストレスなどにより、免疫力が下がっていると

ウイルスなどが粘膜細胞で増殖をはじめ、更には周りの細胞まで侵入してしまい

風邪の症状となってしまいます。

 

 

 

≪風邪の特効薬はないのに風邪薬がある理由≫

 

 

こんなとき、風邪薬を飲みたいところですが…

 

実はこの風邪ウイルスなどに効く特効薬はまだこの世の中には

存在しないということなのです。

 

 

なのになぜか風邪薬が売っています。

どうしてなのでしょうか…?

 

 

一般的に1週間~10日ぐらいで、体の免疫力により完治するのですが、

それまでの間で引き起こる症状を抑える為、という位置づけで風邪薬が存在している

と言われています。

 

インフルエンザの原因と症状とは

 

 

熱がでて、鼻水が出て、くしゃみが出てと、症状は風邪に似ているものの、

インフルエンザは風邪よりなんだか厄介な気がします…

 

いったい何が違うのでしょうか?

 

 

 

風邪の場合は、いろいろなウイルスや細菌が原因となりますが、

インフルエンザは、【インフルエンザウイルス】感染して起こる感染症になります。

 

 

風邪の症状に似ていますが、風邪に比べ強い症状となりやすく、

ウイルスに感染してからの潜伏期間は1~5日ぐらいで、体温は急激に38℃以上の高熱

なり、そして全身がだるく喉や鼻への症状は後から表れる傾向にあります。

 

 

 

≪インフルエンザウイルスの特徴≫

 

 

 

インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型があるのですが、

【季節性インフルエンザA型、B型】になります。

 

そしてウイルスは寒く、乾燥した場所を好むため、冬に流行します。

 

 

風邪と違ってインフルエンザには特効薬があり、

発症48時間以内であれば抗ウイルス薬が有効になります。

 

 

 

アレルギー性鼻炎の原因と症状とは

 

 

それでは最後に、アレルギー性の鼻炎になりますが、

風邪、インフルエンザとどう違うのでしょうか…?

 

 

 

アレルギー性鼻炎は、ウイルスではなく、花粉スギ、ブタクサ、ヒノキなど〕や、

(スギ)

(ブタクサ)

(ヒノキ)

 

 

カビハウスダストダニなどのアレルゲン(原因物質)によって炎症を

起こしている状態になります。

 

 

発熱は起こりづらく、風邪やインフルエンザのように、

ウイルスや細菌などと戦った白血球や免疫細胞の死骸がないので、

黄色っぽい鼻水ではない、サラサラとした無色透明の鼻水になりやすいです。

 

 

そして、くしゃみに関しては、アレルゲン(原因物質)を排除しようと

たくさん出る傾向になります。

 

 

 

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菌類と細菌とウイルスの違いとは

 

 

菌類細菌ウイルス すべてとても小さいものとは分かるのですが、

一体どんな違いがあるのでしょうか…?

 

 

 

世の中にいる生物細胞※の構造から分類すると、

細胞(さいぼう)… 全ての生物が持つ微小な部屋状の構造で生物体の構造上の基本単位。これ自体を生命ともいう。

 

【 真核生物(しんかくせいぶつ) 】

【 原核生物(げんかくせいぶつ) 】

 

に大きく分けることができるのですが、

※真核生物、原核生物は後ほど説明いたします…

 

 

この2つの分類以外は、

 

【 非生物 】

 

と言うことになります。

 

地球上の生物(動物)の分類方法。いったい地球上には何種類の生物がいる…?

 

 

この分類方法に菌類細菌ウイルスを当てはめると、

 

菌類  →  【 真核生物 】

細菌  →  【 原核生物 】

ウイルス → 【 非生物※ 】 

 

になります。

 

※ただし、ウイルスの非生物への分類に関しては賛否あるようです…

 

 

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真核生物の種類と特徴

 

 

  • 動物植物菌類原生生物※(げんせいせいぶつ)のことを言う。

 

原生生物(菌界、植物界、動物界にも属さない生物の総称)には、単細胞生物のうち自ら栄養摂取などでき動物的な性質を持った生物であるミドリムシゾウリムシなどやコンブなどの藻類ミズカビなども含まれる。

 

 

  • 細胞(かく)を持った生物である。

 

(細胞核)… 細胞の遺伝情報( 自己と同じ形質を複製するため親から子へ、細胞分裂では細胞から細胞へ伝えられる情報)の保存伝達をしている。

     

 

 

  • DNA※が核の中に存在し、核膜(かくまく)〔細胞の核を包む膜〕に包まれている。

 

     

 

DNA(デオキシリボ核酸)…二重らせん構造で、生命の設計図。遺伝情報の引き継ぎと、細胞の構造や機能の変換を担う。

 

 

 

原核生物の種類と特徴

 

 

  • 細菌類〔乳酸菌、大腸菌など〕、ラン藻類などの光合成をする細菌〔ミトコンドリアなど〕をいう。

 

 

  • 細胞に(かく)を待たない。 単細胞生物〔真核生物の単細胞生物を除く〕。

 

  • 核を持たないため、DNA細胞にそのままで存在する。

 

 

  • 細胞分裂をして増殖をする。

 

 

 

非生物の種類と特徴

 

 

  • 賛否あるのですが、ウイルス非生物に分類されることが多い。

 

 

  • ウイルスは細胞は無いが、DNA(デオキシリボ核酸)かRNA(リボ核酸)のどちらかが含まれている。 

 

DNA…体の設計図の役割  RNA…タンパク質の合成の役割

 

 

  • ウイルスは自力で動くことや栄養摂取ができなく、単独では増殖できないため、人などの細胞に入り込み増殖する。

 

 

 

細菌、菌類(真菌)、ウイルスの性質

 

 

菌類の特性と種類、循環(消費者、分解者)について

 

 

  • 菌類は、真菌類(しんきんるい)とも言われる。

 

※菌類というと広義に細菌なども含め全ての菌に対して使われることもあるが、真菌類と呼ぶことにより細菌と区別する場合が多い

 

 

  • 動物の死骸や排泄物、植物の枯れた草木などを、消費者(しょうひしゃ)※として取り入れ、そして分解者(ぶんかいしゃ)※として生態系による物質循環にとって大切な役割をしている。  

 

消費者… 生物の死骸や排出物に含む、有機物(ゆうきぶつ)〔生物の体を構成する、主に炭素などの物質〕を取り入れる生物。

分解者… 動植物を構成する有機物を、植物などの利用する無機物〔有機物を除いた、水、二酸化炭素、酸素、金属など〕に変換する生物。

 

 

  • カビキノコ酵母(こうぼ)〔イーストとも。酒やパンをつくるときに使用する〕

 

 

  • 地球上10万種以上で、未確認を含むと約150万種ともいわれる。

 

 

 

細菌の特性と種類 循環(消費者、分解者)と食品利用について

 

 

  • 真正細菌(しんせいさいきん)やバクテリアとも言われる。

 

 

  • 肉眼では見えない1μm(マイクロメートル)ぐらいの生物が多い。 

※1μm=1,000分の1ミリメートル

 

 

  • 人間の体には約100兆個の微生物が住み着いており、その大部分が細菌

 

 

  • 食物の加工にも利用されている。

 

 

  • 動物の死骸や排泄物、植物の枯れた草木などを、消費者(しょうひしゃ)※として取り入れ、そして分解者(ぶんかいしゃ)※として生態系による物質循環にとって大切な役割をしている。  

 

消費者…生物の死骸や排出物に含む、有機物(ゆうきぶつ)〔生物の体を構成する、主に炭素などの物質〕を取り入れる生物。

分解者…動植物を構成する有機物を、植物などの利用する無機物〔有機物を除いた、水、二酸化炭素、酸素、金属など〕に変換する生物。

 

 

  • 大腸菌サルモネラ菌、コレラ菌、マイコプラズマ菌、納豆菌ビフィズス菌、シアノバクテリア〔光合成能力がある〕など。

 

 

  • 地球上約7,000種未確認を含むと数十万種ともいわれる。

 

 

 

 

ウイルスの特性と種類について

 

 

  • 大きさは約20㎚(ナノメートル)で、細菌と比べると50分の1~100分の1ぐらいの大きさのものが多い。 

※1㎚=1,000分の1マイクロメートル

 

 

  • タンパク質の殻で包まれた形状で、その内部には核酸〔DNAやRNA〕がある。 

(ウイルスの構造)

DNA…体の設計図の役割 RNA…タンパク質の合成の役割

 

 

  • 動物や植物、細菌などの細胞に寄生して増殖する。

 

 

  • 多くは寄生している宿主に悪い影響を与えるが、一部例外【※ヒト内在性レトロウイルス】もある。 

 

※妊娠の際の胎盤形成に有用だといわれる。

 

 

  • インフルエンザウイルスノロウイルス、COVID-19、HIV、SARSウイルス 、エボラウイルス、ヘルペスなど。

 

 


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