劇症型溶血性レンサ球菌感染が急増中。“人食いバクテリア”の実態と予防法

生活・食物

Last Updated on 2025年6月14日 by 子供のギモン?大人も…ギモン?

“人食いバクテリア” 劇症型溶血性レンサ球菌とは?

 

2023年、劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の報告数は過去最多の941人に達しました。



さらに2024年は、6月時点ですでに977人を超えており、死亡者数も増加傾向にあります。この感染症は、急激な症状の悪化が特徴で、感染から48時間以内に死に至るケースもあることから、“人食いバクテリア”とも呼ばれ、注意喚起が強まっています。

 

この劇症型溶血性レンサ球菌は一体どんなものなのでしょうか…?



それでは、見ていきましょう!

 

 

なぜ人食いバクテリアと言われる…?

 

主に咽頭や皮膚などの粘膜部位に感染を引き起こす細菌で、感染症の症状はのどの痛み、発熱、発疹などになります。

 

ほとんどはこのような症状で終わるのですが、稀に進行して数十時間で症状が急激に悪化、激痛と共に手足などの組織や臓器の壊死〔組織が腐る〕が起こることがあります。

 

その組織を破壊していく特徴的な症状が、人が食われているかのように感じられ『人食いバクテリア』という表現で海外メディアで取り上げられたのがこの言葉のはじまりのようです。

 

 

劇症型溶血性レンサ球菌の感染経路

 

【空気感染】


咽頭や口腔内に感染。感染した人がくしゃみや咳をすることによって他の人に感染を広げる可能性があります。

 

【直接接触】

皮膚感染。感染した皮膚や傷口を触ることによって他の人へ感染が広がる可能性があります。

 

【付着物による感染】


感染した個人の唾液や分泌物が付着した物体や表面を触ることによっても感染が広がる可能性があります。

 

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の主な症状

 

【軽症の場合】

 

咽頭炎(いんとうえん)… のどの炎症

猩紅熱(しょうこうねつ)… 発熱や喉の痛み、赤い発疹、イチゴのような舌(苺状舌)

蜂窩織炎(ほうかしきえん)… 細菌により皮膚とその下の脂肪組織などが炎症

 

他、合併症を引き起こす可能性があります。

 

【重症の場合】

 

敗血症(はいけっしょう)… 感染症で細菌が増殖し臓器障害などが発生した状態

壊疽(えそ)… 組織が死ぬ状態

 

 

劇症型溶血性レンサ球菌感染症の主な治療方法


通常、抗生物質(細菌を殺す)が使用されるようなのですが、重篤化した場合は手術も必要となるようです。


劇症型の感染症は急激に進行するため早期の診断と治療が重要だということです。

 

 

劇症型溶血性レンサ球菌の予防方法


感染を予防するためには、手洗いやマスクなどの一般的な感染予防対策が重要です。また、感染した人が近くにいた場合、接触を避けることも必要となります。

 

 
「人食いバクテリア」は、その俗称からもわかるように、重篤な感染症を引き起こすことがあります。



一般的には感染のリスクは低いのですが、感染が疑われる場合は早急に医療の専門家に相談することが重要です。

 

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