蛍光灯→LED蛍光灯へ…
今ではLED蛍光灯に押され、照明器具に関しては生産が終了してしまった
昔ながらの蛍光灯ですが…
交換用の蛍光灯はまだ販売されているので、
今現在、まだまだ現役で頑張っています。
政府が『2030年にはすべての照明器具をLED照明、有機EL照明等に置き換える』
という目標を掲げていますので、今まで慣れ親しんだ蛍光灯が市場からなく
なってしまう前に、仕組みをおさらいしたいと思います。
電球〔白熱電球〕の光る仕組み。電球はどうして触れないほど熱くなる?
蛍光灯の光る仕組み
(直管蛍光灯)
(丸型蛍光灯)
(電球型蛍光灯)
蛍光灯にはいくつかの種類があり、形は変形していますが、
仕組みは基本的には同じになります。
筒状になっている蛍光灯内に備えている、
フィラメント〔光や熱電子を放出する細い金属線〕に
(フィラメント)
電源スイッチを入れて電圧をかけることによって加熱させます。
するとフィラメントに付着している
電子源(エミッター)〔電子の放出物質〕により電子が放電されます。
それにより、蛍光灯の筒の中には電子が大量に流れます。
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その時、筒の中に入っている水銀ガス※にその電子がぶつかることによって
光を出すのですが、この時点では人の目には見えない光〔紫外線〕です。
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けれども、筒の中に塗られている蛍光塗料〔蛍光物質〕にあたることによって、
この光を吸収し目に見える光〔可視光線〕に変換されいつもの明るい蛍光灯になる
ということなのです。
※水銀とは…? 蛍光灯が生産終了になる理由。
常温で液状である唯一の金属で、銀白色で重い。
辰砂(しんしゃ)などの鉱山に含まれており、
空気中で高温になるまで加熱すると、水銀が蒸発するのですが、
その蒸気を冷却することによって、銀白色になった水銀が精製されます。
(辰砂)
辰砂は、別名を賢者の石とも言うのですが、大昔から水銀の存在は
知られており、辰砂を原料とした不老不死の薬(丹薬)といわれるものを
秦(しん)の始皇帝も飲み、それにより若くして死亡したとも言われています。
※始皇帝(しこうてい)…秦の初代皇帝(在位 前221〜前210)。楚(そ)、斉(しん)、燕(えん)、趙(ちょう)、魏(ぎ)、韓(かん) の六国を滅ぼし、初めて中国を統一した人物。
もちろん現在では水銀は、人体にとって毒だということが分かっており、
消化管や気道、皮膚を通しても吸収されてしまい、肝臓、腎臓、骨などに
蓄積されて、水銀中毒をひき起こす事も分かっています。
そして慢性の場合は中枢神経の障害〔手足のしびれ、言語障害、目や耳の機能喪失を
起こし、重症では死亡〕が起こるとされています。〔水俣病(みなまたびょう)〕
『水銀による環境の汚染の防止に関する法律』により、
すでに、2020年をもって水銀ランプの生産、輸出、輸入が禁止
(在庫は販売可能)となっているのですが、
蛍光灯にも微量の水銀が含まれていることもあり、
市場からなくなる理由の1つに、この法律が関係しています。
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