風邪・インフル・アレルギーの見分け方ガイド:菌類・細菌・ウイルスの違いも解説!

生活・食物
  1. 風邪・インフルエンザ・アレルギー性鼻炎の違い
  2. なぜ風邪を引く?風邪の原因と症状
  3. 『かぜ症候群』
    1. 急性鼻炎(きゅうせいびえん)
    2. 急性副鼻腔炎(きゅうせいふくびくうえん)
      1. 副鼻腔(ふくびくう)とは?
    3.  急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)
      1. 咽頭(いんとう)とは?
    4.  急性喉頭炎(きゅうせいこうとうえん)
      1. 喉頭(こうとう)とは?
  4. 風邪の原因となる『ウイルス』と『細菌』の種類
  5. 風邪の特効薬はないと言われるのに風邪薬がある理由
  6. インフルエンザの原因と症状とは
  7. 『インフルエンザ』
    1. インフルエンザウイルスの特徴
  8. アレルギー性鼻炎の原因と症状とは
  9. 『アレルギー性の鼻炎』
  10. 「菌類」「細菌」「ウイルス」の違いを徹底解説!
  11. 【真核生物】とは?その種類と特徴
      1. 原生生物ってなに?
    1. 真核生物の特徴
  12. 【原核生物】とは?その種類と特徴
  13. 【非生物】とは?その種類と特徴
      1. ウイルスの特徴:
  14. 菌類(真菌)、細菌、ウイルスの性質と役割
  15. 「菌類」の特性と種類、生態系での役割(消費者・分解者)について
    1. 菌類の役割
      1. 消費者(しょうひしゃ)として
      2. 分解者(ぶんかいしゃ)として
    2. 菌類の代表例
    3. 菌類の種類と数
  16. 「細菌」の特性と種類、循環への役割(消費者・分解者)と食品への利用
    1. 細菌のはたらきと役割
      1. 消費者として
      2. 分解者として
    2. 食品への利用
    3. 細菌の種類と代表例
    4. 細菌の数
  17. ウイルスの特性と種類について
    1. 主なウイルスの例:

風邪・インフルエンザ・アレルギー性鼻炎の違い



 
鼻水やくしゃみ、熱が出ると、『これって風邪?それともインフルエンザ?アレルギーかも?』と迷うこと、ありますよね。



今回は、それぞれの症状や原因の違いを簡単にまとめました!




なぜ風邪を引く?風邪の原因と症状





普段吸っている空気中には、目に見えていないだけでいろいろなウイルス細菌も含まれているのですが、多量に含んでしまうと重みで落下するため、ありとあらゆる場所に付着してしまうそうです。

 


それでは、そのウイルスや細菌からどうやって風邪の症状へとつながってしまうのでしょうか…?



 

『かぜ症候群』

 


風邪の正式名称『かぜ症候群』というようで、一般的に風邪というと急性上気道炎(きゅうせいじょうきどうえん)〔鼻や喉などが炎症を起こしている状態の総称〕のことを指すそうです。

 

 
主な症状は、

急性鼻炎(きゅうせいびえん)


鼻の粘膜の突発的な炎症鼻水花づまり発熱頭痛など


急性副鼻腔炎(きゅうせいふくびくうえん)



副鼻腔に突発的な炎症鼻汁(粘り気のある鼻水)、など

 

副鼻腔(ふくびくう)とは?


鼻腔(鼻の穴の中)の周りを取り囲む、骨の内部に左右4つずつある空洞をいい、鼻はこの鼻腔副鼻腔で構成されています。

 急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)



咽頭の粘膜と、リンパ組織(扁桃)に炎症、食べ物を飲み込む時の痛みなど


咽頭(いんとう)とは?


鼻から食道へ繋がる管で、食事の通り道でもあり、俗にいう扁桃腺(へんとうせん)は中咽頭(咽頭の真ん中ぐらいの場所)になります。



 急性喉頭炎(きゅうせいこうとうえん)



のどの痛み声かすれなど


喉頭(こうとう)とは?


喉ぼとけがある前側で、空気の通り道であり気管に繋がります。

 

風邪の原因となる『ウイルス』と『細菌』の種類




ほとんどがウイルスが原因で、細菌による風邪は全体の1割に過ぎないと言われています。

 

原因としてのウイルスは【ライノウイルスコロナウイルス】などになり、数少ない細菌による原因での場合は、【マイコプラズマクラミジア】による肺炎になります。

 

 

人間には免疫力が備わっているため、口や鼻の粘膜には、免疫グロブリンA(IgA)という抗体〔異物から体を守る働き〕があるのですが、


体の疲れや寝不足、ストレスなどにより、免疫力が下がっていると、ウイルスなどが粘膜細胞で増殖をはじめ、更には周りの細胞まで侵入してしまい風邪の症状となってしまいます。

 

 

風邪の特効薬はないと言われるのに風邪薬がある理由

 




こんなとき、風邪薬を飲みたいところですが…

 

実はこの風邪ウイルスなどに効く特効薬はまだこの世の中には存在しないということなのです。

 


なのになぜか風邪薬が売っています。



どうしてなのでしょうか…?

 

 

それは、一般的に1週間~10日ぐらい体の免疫力により完治するのですが、それまでの間で引き起こる症状を抑える為、という位置づけで風邪薬が存在していると言われます。

 

インフルエンザの原因と症状とは



次に、インフルエンザです。




熱がでて、鼻水が出て、くしゃみが出てと、症状は風邪に似ているものの、インフルエンザは風邪よりなんだか厄介な気がします…

 

いったい何が違うのでしょうか?

 

 

『インフルエンザ』




風邪の場合は、いろいろなウイルスや細菌が原因となりますが、インフルエンザは、【インフルエンザウイルス】感染して起こる感染症になります。

 

 

風邪の症状に似ていますが、風邪に比べ強い症状となりやすく、ウイルスに感染してからの潜伏期間は1~5日ぐらいで、体温は急激に38℃以上の高熱となり、そして全身がだるく喉や鼻への症状は後から表れる傾向にあります。

 

 

インフルエンザウイルスの特徴

 

 


インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3種類がありますが、私たちの身近で毎年流行する季節性インフルエンザは主にA型とB型です。C型は比較的軽い症状で、あまり流行しないとされています。




インフルエンザウイルスは寒くて乾燥した環境を好むため、主に冬の時期に流行します。これは、空気が乾燥しているとウイルスが長く空気中に漂いやすく、感染しやすくなるからです。


また、風邪と違ってインフルエンザには特効薬があります。




発症から48時間以内に抗ウイルス薬を使用すれば、症状の悪化を抑えたり、回復を早めたりする効果が期待できます。ただし、48時間を過ぎると効果が薄くなるため、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。

 

アレルギー性鼻炎の原因と症状とは




それでは最後に、アレルギー性の鼻炎になりますが、風邪、インフルエンザと何が違うのでしょうか…?

 

『アレルギー性の鼻炎』




アレルギー性鼻炎は、風邪やインフルエンザのようにウイルスや細菌が原因ではありません。主な原因は、スギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉や、

(スギ)

(ブタクサ)

(ヒノキ)

 

カビ、ハウスダスト、ダニなどの「アレルゲン(アレルギーの原因物質)」です。これらの物質が鼻の粘膜に付着すると、体がそれを異物と判断し、免疫反応によって炎症が引き起こされます。


このアレルギー性鼻炎では、基本的に発熱はあまり見られません。なぜなら、ウイルスや細菌による感染症ではないため、免疫細胞が活発に戦う必要がなく、その結果として生じる発熱が起こりにくいのです。


また、鼻水の性状にも特徴があります。風邪やインフルエンザの場合は、ウイルスや細菌と戦った白血球の死骸などが混じるため、黄色っぽく粘り気のある鼻水が出ることが多いですが、アレルギー性鼻炎の場合はそうではありません。無色透明で水のようにサラサラした鼻水が続くのが典型的な症状です。


さらに、くしゃみも頻繁に出やすくなるのがアレルギー性鼻炎の特徴なのですが、これは体がアレルゲンを体外に排出しようとして、防御反応としてくしゃみを繰り返すためです。




一度始まると連続で何回もくしゃみが出ることもあり、日常生活に支障をきたすこともあります。

 

 

「菌類」「細菌」「ウイルス」の違いを徹底解説!




菌類細菌ウイルス すべてとても小さいものとは分かるのですが、一体どんな違いがあるのでしょうか…?




私たちの身のまわりにいる「生き物(生物)」は、細胞(さいぼう)という小さな部屋のような構造を持っています。この細胞のつくり方によって、生物は大きく2つのグループに分けることができます。

それが、

  • 真核生物(しんかくせいぶつ)
  • 原核生物(げんかくせいぶつ)


という2つです。

(※それぞれの特徴はこのあと詳しく説明しますね。)



そして、この2つのどちらにも当てはまらないものは、「生き物」とはちょっと違う扱いになり、

  • 非生物(ひせいぶつ)=生物ではないもの


とされます。






この分類方法に菌類、細菌、ウイルスを当てはめると次のようになります。


  • 菌類(きんるい) → 【 真核生物 】

     例:カビやキノコ、酵母など。細胞の中に「核(かく)」がある。



  • 細菌(さいきん) → 【 原核生物 】

     例:大腸菌、乳酸菌など。とても小さく、核を持たない。



  • ウイルス → 【 非生物 ※ 】

    ウイルスは自分だけでは増えることができず、生き物の細胞に入りこんで増殖します。なので「生物ではない」とされることが多いですが、「生物と非生物の中間のような存在」と考える研究者もいます。



このように、地球上の生き物を細胞の構造から見ると、それぞれの特徴や違いがはっきりしてきます。



ウイルスについてはまだ議論もあるため、「完全に非生物」とは言いきれない面もありますが、基本的な分類ではこのように整理されています。

 

それでは、【 真核生物 】【 原核生物 】【 非生物 】をもう少し掘り下げて見ていきましょう!



【真核生物】とは?その種類と特徴




「真核生物(しんかくせいぶつ)」には、動物・植物・菌類・原生生物(げんせいせいぶつ)が含まれています。

原生生物ってなに?


原生生物とは、動物・植物・菌類のどれにも分類されない生き物のグループです。


例えば…

  • ミドリムシゾウリムシのような小さな単細胞の生き物(動物に近い性質)
  • コンブなどの藻類(海藻のなかま)
  • ミズカビのようなカビの一種

などが含まれます。


真核生物の特徴




真核生物の一番の特徴は、「核(かく)」という構造を細胞の中に持っていることです。


この核の中には、細胞の設計図となるDNA(デオキシリボ核酸)が入っていて、核は核膜(かくまく)という膜で包まれています。


そして、そのDNAは二重らせんという形をしていて、生命の設計図とも呼ばれるのですが、親から子へ形質を伝えたり、細胞の働きを調整したりする大切な役割を持っています。

 

【原核生物】とは?その種類と特徴


 原核生物とは、細胞の中に「核(かく)」を持たない生き物のことです。

主に以下のような生き物が含まれます。

  • 細菌類(さいきんるい):たとえば、乳酸菌や大腸菌など

  • ラン藻類(らんそうるい):別名「シアノバクテリア」とも呼ばれ、光合成ができる細菌です。



これらはすべて単細胞生物であり、真核生物の単細胞生物とは異なります。



原核生物の細胞には「核」がないため、DNA(遺伝情報)は細胞の中にむき出しの状態で存在しています(膜で包まれていません)。




また、原核生物は細胞分裂によって増えていくという特徴もあります。


 

【非生物】とは?その種類と特徴




「非生物」とは、細胞を持たず、自力で生きることができないものを指します。

その中でも代表的なのが「ウイルス」です。

ウイルスは特殊な存在で、「生物なのか、非生物なのか」については長年議論されていますが、現在のところ“非生物”に分類されることが多いです。


ウイルスの特徴:


  • 細胞を持っていません。つまり、一般的な生物のような細胞構造がありません。


    しかし、DNA(デオキシリボ核酸)かRNA(リボ核酸)のどちらか一方は持っています

    • DNA:生物の設計図のようなもので、遺伝情報を保持しています。
    • RNA:タンパク質を作るときに使われる情報伝達の役割を担います。


  • 自分では動いたり、栄養をとったり、増殖することができません


    そのため、人間や動物、植物などの生きた細胞の中に入り込んで初めて増殖できるのです。




このように、ウイルスは生物と非生物の中間のような存在とも言われています。




菌類(真菌)、細菌、ウイルスの性質と役割

 


それでは、ここから、菌類(真菌)、細菌、ウイルスのそれぞれの性質や働きについて詳しく見ていきましょう。



「菌類」の特性と種類、生態系での役割(消費者・分解者)について

 


類(きんるい)は、「真菌類(しんきんるい)」とも呼ばれます。



※「菌類」という言葉は広く使われることがあり、細菌(ばいきん)なども含まれてしまうことがありますが、
「真菌類」と呼ぶことで細菌とはっきり区別することができます。



菌類の役割



菌類は、動物の死骸(しがい)やフン、枯れた植物などを取り入れて栄養源にする生き物です。

そのため、菌類は生態系の中で大きく2つの役割を果たしています。

消費者(しょうひしゃ)として


ほかの生物の体(=有機物)を取り入れて生きている生物。



分解者(ぶんかいしゃ)として



ほかの生物の体(=有機物)を取り入れて生きている生物。



取り入れた有機物を、水や二酸化炭素などの「無機物」に分解し、土や植物が再び利用できる形に戻すはたらきをします。


こうした働きにより、菌類は自然界の「物質の循環」を支えるとても大切な存在です。


菌類の代表例



菌類には、以下のようなものが含まれます。

  • カビ(身近なものではパンやお風呂場に生える)
  • キノコ(食用・毒キノコなどさまざま)
  • 酵母(こうぼ):パンや酒、みそなどの発酵食品を作るときに使われます。英語では「イースト」とも呼ばれます。


菌類の種類と数



菌類は、これまでに10万種以上が確認されています。
ただし、まだ見つかっていない菌類も多く、実際には150万種以上存在するともいわれています。




「細菌」の特性と種類、循環への役割(消費者・分解者)と食品への利用





細菌(さいきん)は、「真正細菌(しんせいさいきん)」や「バクテリア」とも呼ばれます。



多くは1マイクロメートル(μm)=1,000分の1ミリメートルほどの小さな単細胞生物で、肉眼では見ることができません





実は、人間の体の中にも約100兆個もの微生物が住みついており、その多くが細菌です。



細菌のはたらきと役割



細菌は、自然界で大切な役割を果たしています。

消費者として


動物の死骸(しがい)やフン、枯れた植物などに含まれる有機物を取り入れて栄養にします。


分解者として


有機物を分解して、水や二酸化炭素、ミネラルなどの「無機物」に変えます。これらは植物などが再利用する栄養源となるため、生態系の物質循環にとって重要な存在です。



食品への利用


細菌の中には、人の生活に役立つものもたくさんあります。

  • 例:
     ・納豆菌(納豆をつくる)
     ・ビフィズス菌(腸内環境を整える)
     ・乳酸菌(ヨーグルト、チーズなど)
     ・酢酸菌(お酢の製造)


細菌の種類と代表例



代表的な細菌には以下のようなものがあります。

種類特徴
大腸菌人の腸内に存在。一部は病原性をもつ。
サルモネラ菌食中毒の原因となる。
コレラ菌水を介して感染する病原菌。
マイコプラズマ菌肺炎の原因になることもある。
納豆菌納豆をつくる発酵細菌。
ビフィズス菌腸内の善玉菌として知られる。
シアノバクテリア光合成ができる細菌(以前は「藍藻(らんそう)」と呼ばれていた)。


細菌の数


これまでに確認されている細菌は約7,000種ほどですが、実際には数十万種以上が存在すると考えられています(まだ発見されていない種類も多いです)。





ウイルスの特性と種類について




ウイルスの大きさはおよそ20ナノメートル(㎚)で、細菌の約50分の1〜100分の1程度と非常に小さいものが多いです。

※1ナノメートルは1,000分の1マイクロメートルにあたります。



ウイルスはタンパク質の殻(カプシド)に包まれており、その内部に遺伝情報を持つ核酸(DNAまたはRNA)が存在します。

(ウイルスの構造)



※DNAは生物の設計図の役割を果たし、RNAはタンパク質の合成に関わります。



ウイルスは動物や植物、さらには細菌の細胞に寄生して増殖します。



多くのウイルスは宿主に悪影響を及ぼしますが、例外としてヒトの体内に存在し、妊娠時の胎盤形成に役立つとされる「ヒト内在性レトロウイルス」もあります。


主なウイルスの例:

ウイルス名主な感染症・特徴
インフルエンザウイルス季節性インフルエンザ、発熱・咳などの症状
ノロウイルス感染性胃腸炎、嘔吐・下痢を引き起こす
COVID-19(新型コロナ)呼吸器感染症、重症化することもある
HIV(エイズウイルス)免疫力低下を引き起こす(AIDSの原因)
SARSウイルス重症急性呼吸器症候群(SARS)を引き起こす
エボラウイルス出血熱を引き起こし、高い致死率がある
ヘルペスウイルス口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどを引き起こす

 

 

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