現在の大陸はどのようにしてできたの?
今回は、地球の不思議の一つ、「大陸がどのようにしてできたのか?」についてお話しします。
地球が誕生したばかりのころ、どこにも大陸なんてありませんでした。
では、どうやって今のような大きな陸地が生まれたのでしょうか…?
地球の誕生とマントル対流
地球が約46億年前に誕生したとき、初めは熱くて溶けた岩石の塊でした。
地球の内部は今でも非常に高温で、その熱によってマントルという層がゆっくりと流れているのですが、このマントル対流が大陸の形成には欠かせない役割をしています。
そして、マントル対流によって地球の表面の岩石が移動し、やがて冷えて固まるとプレートと呼ばれる巨大な板状の構造ができました。
プレートテクトニクス理論
〔現在の主要なプレート15個〕
地球の表面は、まるでジグソーパズルのようにいくつもの「プレート」という巨大な岩の板に分かれています。
このプレートもまた、地球の内部で起こる熱の流れ〔マントル対流〕によってゆっくりと動いているのですが、その動きが大陸の形成に大きな影響を与えます。
プレートがぶつかり合うと、その衝突によって山脈ができたり、プレートが沈み込むことで深い海溝ができたりします。
例えば、ヒマラヤ山脈はインドプレートがユーラシアプレートに衝突してできたものです。
〔ヒマラヤ山脈の全景〕
大陸の成長と分裂
最初の大陸は、小さな陸地が集まってできたのですが、これらの小さな陸地はプレートの動きによって集まり、やがて大きな大陸へと成長していきます。
しかし、大陸は一度できるとそのまま固定されるのかというと、そういうわけではなく、長い時間をかけて分裂と融合を繰り返したとされています。
パンゲア大陸
今から約2億5000万年前、地球上のほとんどの大陸が一つにまとまり、「パンゲア」という超大陸を形成していたと考えられています。
このパンゲアもプレートの動きによって次第に分裂し、現在のような形に広がったとされています。
未来の大陸
もちろん、大陸は今も動き続けています。
科学者たちは、数億年後には現在の大陸が再び一つに集まり、新しい巨大な大陸が形成されるかもしれないと考えています。
一方で、プレートが離れていくことで、新しい大陸が生まれることもあります。
例えば、アフリカ大陸の東部には「大地溝帯(だいちこうたい)」〔グレート・リフト・バレー〕という大きな裂け目があり、将来的にはこの裂け目が広がり、新しい海が生まれるかもしれません。
〔大地溝帯にあるケニアのナクル湖〕
最後に
大陸は、地球内部のエネルギーの動きによって絶えず形を変えています。
私たちが暮らすこの地球も、常に変化しつづける生きた惑星なのです。
もし世界地図を見たときには、これらの大陸がどれほどまでの壮大な歴史を持っているのか、ぜひ思い返してみてくださいね!