汗はどうしてでるの?
暑いときには、特に汗をかくものですが、いったいなぜ汗が出てくるのでしょうか?
それは、汗をかくことによって体温を調整しているからなのです。
私たちの体が熱くなってくると、脳の中にある「視床下部(ししょうかぶ)」という部分が働きます。

視床下部は、自律神経を調整したり体のバランスを保ったりする大切な場所で、ここから「汗を出しなさい」という命令が出されるのです。
汗が皮ふの表面から出ると、それが蒸発するときに熱をうばって体温を下げてくれます。まるで体の中に冷却装置があるようなしくみなんですね!
人間だけでなく、犬や鳥などの恒温動物(こうおんどうぶつ)も、体温を一定に保つためにそれぞれの方法で体温調整をしています。
たとえば、犬は舌を出してハァハァする「パンティング」で熱を逃がしています。

このように、汗をかくことは体にとってとても大事な働きなのです。
汗はどこからでてくる…?

それでは、その汗はどこから出て来るのでしょうか…?
汗を分泌する汗腺という部分は、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類あります。
エクリン腺
エクリン腺は汗をかくときに使われる汗腺で、体のほとんどの部分に存在し目に見えないほどの大きさになります。
体質によって異なりますが、200万個~500万個ぐらい存在し、そのうちの半分ぐらいが活動していると言われています。
この小さい汗腺から細かい汗が出て蒸発するときの気化熱〔液体が気体になるときに奪われる熱〕によって体温が調整がされているというわけです。
※冷蔵庫が冷やされるのと同じ仕組みです。
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アポクリン腺

次にアポクリン腺ですが、比較的汗腺も大きく、毛穴と同じ場所にあり、肉眼でも確認することができます。
そのため大汗腺とも呼ばれ特定の場所に存在します。
このアポクリン腺は性ホルモンの影響が大きく、思春期以降から発達しはじめ、分泌物は固有の臭いを持っている場合もあります。
その他にも汗には役割があり、健康な皮膚を保つためや、バイ菌などから身を守るなどにも必要なんだそうです。

