カブトムシの不思議
実は、私自身もともと虫に全然興味がなかったのですが…
子供に連れてかれ、カブトムシを毎年捕まえるうちに少し親近感が湧いてしまったようで…(笑)
カブトムシの面白いところをちょっとまとめてみました。
赤い眼、白い眼のカブトムシがいる…?
外見は似たようなものが多いカブトムシですが、赤い眼をしたレッドアイカブトムシというのと、白い眼をしたホワイトアイカブトムシというのがいます。
遺伝子の突然変異〔生物が持つ特徴が親から子に伝わる際に、新しい形質が突然現れる現象〕により誕生したようです。
とはいっても、全然見かけることはないです…
カブトムシは鳴くって本当…?
実は、カブトムシも音を出します。
鳴くというよりは、お腹を収縮させて羽の裏側との摩擦で音を出してるという感じですが、ギューギュー、キューキューだったり、シューシューといったような音を出します。
オスもメスも鳴らすののですが、求愛行動だったり興奮すると音を出すようです。
カブトムシは片足をあげておしっこをする…
カブトムシはオス、メスともに片足を上げておしっこをします。
フンも一緒に液体でおしりから出すのですが、排出する場所がおなかに近いことから、自分の足にかかってしまわないようにしているといわれています。
そして用を足した後、後ろ脚でおしりをぬぐったりもするのです。
ちょっと面白いですよね。
カブトムシのオスには角があってメスにはない理由
カブトムシといったら、やっぱり特徴的なのが角ですがオスにしかありません。
どうしてメスには角がないのでしょうか…?
カブトムシは完全変態といって 卵→幼虫→蛹(さなぎ)→成虫 といったように成長する昆虫になります。
バッタなどは不完全変態といい 卵→幼虫→成虫 と成長し、カブトムシなどとは違って蛹の時期がありません。
カブトムシはこの幼虫から蛹のあいだに遺伝子の影響でオスには角が生え、メスには生えないようになると最近の研究結果でわかったようです。
一般的にオスに角がある理由として、エサなどの奪い合いに負けない為に必要だということですが、それは長い長い歴史の間に進化した結果で、逆に短い種のカブトムシが絶滅していき、今の大きい角があるカブトムシが生き残ったともいえるようです。
そして、このような強いカブトムシはメスにも人気があります。
メスはというと、角で餌の奪い合いをしている場合ではなく、強いカブトムシのオスと出会い、卵を産むために特化された結果、角が必要なかったのではないかといわれています。
昆虫のからだの構造。脳や血管(血液)はある?感情や痛覚、嗅覚は存在する?
カブトムシが全て真っ黒ではない理由…
カブトムシはだいたい黒い色をしていますが、たまに少し茶色のもいます。
どうして全部が真っ黒ではないのでしょうか…?
カブトムシは夜行性の昆虫なので、基本的に夜に活動をします。
そのため、夜間に外敵である鳥や小動物などから身を守るため、保護色となる黒色をしています。
けれども、全てのカブトムシが真っ黒かというと…
そういうわけではなく少し茶色がかったカブトムシもいます。
それは、全く同じ黒色だけになってしまうと、環境の変化に対応できなくなり絶滅しかねないからだということです。
そのため、夜に近い黒色や、夕暮れや明け方に近い茶色がかった色などが存在しているといわれています。
【生物多様性(せいぶつたようせい)】
むかしむかし、ある地域の話になりますが…
産業が発展したことによって、その地域では工場の煙のススで木の周りに付着していた白いコケを枯らしてしまい、木がどんどん真っ黒になってしまったそうです。
そのとき同時にその地域で起こったことがあり、白色に近い昆虫が天敵に見つかりやすくなって激減し、黒色に近い昆虫が増えていったそうです。
それ以前には全体的に白っぽい木が多く、黒っぽい色の昆虫が少なかったと言われています。
これは地域内での極端な話ではありますが、同じ種の生物が長く存続するには環境に対応するため、生物多様性〔性質的に似ているものが多種存在する〕が必要となってくるわけです。
それは、カブトムシだけではなくどの生物の世界にでも共通する話で、生き残る為に変化をし続け、環境に対応してきたわけですね。
それは、カブトムシだけではなくどの生物の世界にでも共通する話で、生き残る為に変化をし続け、環境に対応してきたわけですね。