こんにゃくの原料は…?
普段スーパーで買うこんにゃくを見ても、
何から作られているのか子供にはなかなか見当がつかないようです…
いったい原料は何なのでしょうか?
こんにゃくは、サトイモ科の芋から作られています。
球茎(きゅうけい)という土の中にできた茎が、
でんぷんなどの養分を蓄えることによって、
ゴツゴツとした丸形に肥大します。
これがコンニャク芋(コンニャク玉)となります。
もともとは、東南アジアから日本に渡ってきたものなのですが、
ゴツゴツした形状に加え大きいものだと30cmぐらいになるため、
現地では象の足と呼ばれているようです。
このコンニャク芋が出来るまでには約2、3年ぐらい掛かるのですが、
とてもデリケートな植物で天候の影響も受けやすいため、
現在のような栽培方法が確立するまでは大きく育つには運が必要で、
『運玉』なんていわれるぐらいに大変だったと言われています。
象の足とも呼ばれている原料には毒がある…⁉
コンニャク芋には
コンニャクマンナン(グルコマンナン)という水溶性の食物繊維が含まれており、
アルカリ性物質を加えて熱することによって固めたものが、私たちが普段目にする
こんにゃくになります。
そして、こんにゃく芋は何も手を加えない生の状態ですと、
シュウ酸カルシウムという毒物※が多く含まれているため、
素手で触ってしまうと皮膚や粘膜を痛めてしまうそうです。
※山芋でも痒くなったりしますが、その成分が多く含まれています。
こんにゃく芋の場合は、そのまま口に入れたら大変なことになり、
呼吸困難を起こす可能性もあるようです。
そのため、水酸化カルシウム(消石灰)や、
貝殻焼成カルシウム(貝殻を高熱で焼いたカルシウム)の
灰汁(アク)を使って加熱し毒抜き〔中和〕をして、
はじめて食べられるこんにゃくとなるということです…
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こんにゃくは元々白いもの?それとも黒いもの?
スーパーなどでこんにゃくを見ると、
白いこんにゃくと黒っぽいこんにゃくがあるのに気づくかと思いますが…
どっちが本当のこんにゃくの色なのでしょうか…?
実は、同じこんにゃくなのに色が違うには理由があるようです。
昔はこんにゃくを作るとき、
生芋↓の状態から作っていたということで、
その場合、生芋の皮を入れれば、黒っぽいこんにゃくになり、
皮をきれいに取ってしまえば、白いこんにゃくが出来上がったそうです。
しかし、現在ではコストや作物が採れる時期の問題もあり、
年間を通して安定した供給をするために、製粉にする製造法〔粉にしてから〕が
主流になっています。
このような製造法で必要な部分を取り除くと、
出来上がったこんにゃくは、全て白いこんにゃくとなってしまうようで…
そのため、昔から好まれた黒っぽいこんにゃくがほしいという
要望に応えたものが、食品スーパーなどに大量に並んでいる、
ヒジキなどの海藻類を混ぜて作られた、黒っぽいこんにゃくだったわけなのです。
ちなみに、
地域によって好まれているこんにゃくの色が違うようで、
東北から北海道のほうでは【白いこんにゃく】が多く食べられており、
関西のほうでは【黒っぽいこんにゃく】が一般的だということです。
それと、もう一つ余談なのですが、
5月29日は「こんにゃくの日」なんだそうです。
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しらたきと糸こんにゃくの違い
細いこんにゃくには、【しらたき】と【糸こんにゃく】と呼ばれるものがありますが、
この2つには違いがあるのでしょうか…?
しらたき(白滝)と糸こんにゃくですが、
地域によって呼び方が違い、製造過程でも名前が変わってくるということです。
まず地域での呼び方ですが、
西日本の方では【糸こんにゃく】、
東日本の方では【しらたき】ということが多いそうです。
【しらたき(白滝)】と【糸こんにゃく】の製造方法
そして製造方法は、
【しらたき(白滝)】は、まだ固まっていない、
のり状態のこんにゃくを、
↓
細い穴から押し出し、
↓
熱湯によって固めます。
その製造の様子が、白滝〔白い布の様に流れ落ちる滝〕のようなので、
しらたきと呼ばれるようになったそうです。
太さは2~3mm程度のものが一般的で、
したらきの発祥の地は関東と言われています。
次に【糸こんにゃく】、
現在ではしらたきのような製造方法が主流なのですが、
以前は板状になったこんにゃくを細長く切る製法を
糸こんにゃくと呼んでいたということです。
その場合はしらたきより少し太く、
4~8mm程度のものが一般的だったそうです。
そして、こちらは関西が発祥の地と言われています。
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