1馬力とはどれくらいの力?
車やバイク好きの人はよく聞く言葉かもしれませんが、『馬力』とは、エンジンや機械の出力を測る単位です。
ある物体を一定の速さで動かすための仕事の量を表し、馬力が高いほど、同じ作業をより早く行うことができるエンジンや機械であると言えます。
『馬力』のことを「HP」〔(Horse Powerの略)イギリス式『英馬力』〕といったり、近年では多く「PS」〔(Pferde Stärkeの略)ドイツ式『仏馬力』〕を使ったりしています。
※「PS」は、フランス発のメートル法〔計量単位の国際統一の為フランスで作られた単位系〕から算出した方法ということで『メートル馬力』ともいいます。
理論上の『1馬力(HP)』は、1頭の馬が、1秒間に75キログラムの物を1メートル動かす力になり、『1馬力(HP)=約746W(ワット)』となります。
※(HP)と(PS)と馬力は若干異なり『1馬力(PS)=約735.5W』となります。
ちなみに、この『ワット』とという単位は、元々あった蒸気機関を改良し、産業革命に大きく貢献したイギリスの発明者ジェームズ・ワットからとった言葉になります。
ワットは、蒸気機関を売るのに、その性能を分かってもらうため馬力という単位を使うようになったそうです。
自動車の『馬力の役割』
例えば、自動車でいうと高い馬力を持つ車は、加速や登り坂などで力強い走りを実現しやすくなり、大きなものを運べるかは、馬力によって変わってきます。
一方で、低い馬力の車は、一般的には燃費の面で優れ、都市部での使用に適しているともいわれ、のんびり走るのには向いているのかもしれません。
どれだけ馬力があるかを知ることで、自分のニーズに合った車の選択ができるかもしれませんね。
【トルク(Torque)とは】
トルクは、回転力やねじり力を表す物理量です。
通常、力が物体にどの程度の回転効果をもたらすかを表す指標になり、エンジンが回転する際に発生する力=「車輪を回す力」としても理解されます。
自転車でしたら、自転車を漕ぎ出すときの踏み込む(押し出す力)で、瞬発的に回転する力がトルクになります。
大きなトルクはより強力なエンジンや機械を意味し、例えば車の場合でしたら、トルクが高いと低速域での加速感が強くなります。
【馬力とは】
先ほどもお話ししましたが、トルクが瞬発的に回転する力に対して、馬力は、ある物体を継続的に一定の速さで動かすための仕事量を表します。
そのため、エンジンや機械の馬力が高いほど「同じ作業をより早く行うことができる」ということになります。
トルクと馬力の違いを簡単に言ってしまうと、
『トルク』
⇒ エンジン、機械がどれだけ力強く回転するか〔加速感や登坂力に影響する〕
『馬力』
⇒ エンジン、機械がどれだけ重たいものを遠くへ高速で運ぶか〔最高速度に影響する〕
ただし、実際のエンジンや機械などのパフォーマンスを考えた場合はもっと複雑な話になり、最適なバランスが重要となってくるようです。