カキの『生食用』と『加熱用』の違い
食品スーパーなどの生鮮食品売り場に行くと、牡蠣のパッケージに『加熱用』だったり『生食用』と記載されていますが、素人判断ですと何となく生食用の方が新鮮なような気がしてしまいます。
しかし、実際のところ『生食用』と『加熱用』の違いは鮮度ではなかったようです…
『生食用』は指定海域で滅菌処理をしている
『生食用』と『加熱用』の違いは、鮮度の差ではなく指定海域の違いが大きい理由になります。
『生食用』の牡蠣の場合は、保健所〔地方自治体や国の指導のもとで、公共の健康を維持、促進をする場所〕が定めた水質の基準をクリアした海水の中で養殖などもされており、出荷前に滅菌処理をしているそうです。
生食用の一番の大敵はノロウイルスなどによる食中毒のため、保健所から生食用で出荷可能と指定された海域で獲れた牡蠣のみが対象となり、出荷するには紫外線で殺菌された海水を使い、牡蠣から毒素を吐き出させるなどの措置を数日間行う必要があります。
『生食用』を購入した方がいいの…?
ここまでのお話ですと『生食用』を購入した方がいいのか…?
と思ってしまいますが、実はそうとも限らないようで、数日間海水で滅菌処理をした分、牡蠣の身が水っぽく痩せてしまう可能性が出てくるようです。
それに比べ、『加熱用』は、保健所の水質基準はクリアしていないものの、栄養分の豊富な海域で養殖されることも多くなっており、牡蠣の身が大粒で食感も良く、味が濃厚ともいわれています。そのため、加熱して食べる分には『加熱用』が適しているともいえそうです。
『生食用』 と『加熱用』値段に違いはあるの…?
生食用と加熱用の牡蠣で値段に差が出ることも多いようです。
一般的には同じぐらいのサイズの牡蠣の場合、やはり手間暇がかかっていることもあり生食用の方が加熱用よりも若干値段が高くなる傾向にあります。
結局は、『生食用』と『加熱用』共に利点があり、どのように食べたいのかによってどちらを購入するのかを決めるのが一番最適ということになりますね。