冷たいものを食べ過ぎでお腹を壊したり腹痛になる理由…
冷たいものを一気に食べると、お腹の調子が悪くなる人もいると思いますが…
どうしてお腹を壊してしまうのでしょうか?
まず、下痢を起こすメカニズムですが、冷たいものが体に入れば内臓も冷えますし、冷たいものを食べ過ぎることによって血行も悪くなります。
そして体内のバランスが崩れると、小腸、大腸で水の吸収が悪くなってしまい水分が過剰に分泌され、大腸でのぜん動運動〔筋肉の収縮により、もぞもぞと動く運動〕が過剰になったりもしてしまいます。
このような要因が重なり、水分が体内にしっかり吸収しないまま押し出されてしまうので、軟便や下痢になってしまうということなのです。
腸〔大腸、小腸〕の長さ、太さはどれくらい…?大腸、小腸の構造と役割について
だからといって、冷たいものをいくら食べても大丈夫な人もいますし、少しの量でもすぐにおなかを壊してしまう人もいますので、実際のところは、冷たい食べ物とお腹の因果関係がまだはっきり解明していないとも言われています…
冷たい物を一気に食べると頭がキーンとなる理由
真夏の暑い時期に、一気にかき氷などを食べると、頭がキーンと痛くなることがあるかもしれませんが、なぜこんなことが起こるのでしょうか…?
この症状のことを、
『アイスクリーム頭痛』
というそうなのですが…
実は、この面白い名前は通称ではなく正式な名称になります。
≪アイスクリーム頭痛の原因≫
原因として考えられていることはいくつかあるようです。
まず一つ目ですが、
冷たい物を一気に食べることにより口の中が冷えますが、その反射反応で体温を上げようと血流が良くなって、そのときの血管の膨らみから炎症を起こし痛くなる。
もう一つは、
喉には三叉神経(さんさしんけい)〔脳神経で顔面の感覚だったり、咀しゃくの運動を司る〕があるのですが、
冷たいものが喉を通るときに、その三叉神経が刺激を受けて、
冷たいことを脳が勘違いし痛みに感じ取ってしまう。
このような原因が考えられているのですが、まだはっきりと分かっていないこともあるようです。
なぜドライアイスに触ると痛く感じる?火でもないのに何故やけど…?
マイナス80度ぐらいのドライアイスなので触ると冷たいはずなのに触り続ければ火傷をしたようになります。いったいどういうことなのでしょうか…?
ドライアイスを触り続けると、痛く熱いようにも感じるので火傷しているように思えますが、実際には凍傷(とうしょう)をしています。
けれども症状が似ているため、火傷(やけど)といってしまっていることも多いようです。
凍傷(とうしょう)と火傷(やけど)の違い
凍傷はどのようにして起こるのか…?
冷たいものを触ると反射的に体温を保つために血管が収縮されるのですが、それは血管を収縮し血流を悪くすることによって、冷たくなった血液が循環しづらいようにしているのです。
ただし、この状況が長く続くと血流が滞ることにより、細胞に酸素や栄養を供給できなくなるので、あまりに酷くなってしまうと細胞が死んでしまいます… それが凍傷です。
火傷は、火や熱湯などに触れて起こる皮膚の傷害になります。
余談になってしまいましたが…
本題の、
冷たいドライアイスに触るとどうして痛く感じるのか…?
ドライアイスはあまりにも冷たいので、触ると痛点〔皮膚や粘膜に存在する痛みの感覚を受け取る部分〕も刺激され、脳が痛いと感じとってしまうそうです。
人の感覚を司る部分を感覚点というのですが、
- 温点〔暖かさを感じる〕
- 冷点〔冷たさを感じる〕
- 触点(圧点)〔接触を感じる〕
- 痛点〔痛みを感じる〕
の4つがあります。
人間が生きていくうえで、危険と思われる感覚が優先されるようで、危険を回避するため痛みが冷たさよりも優先して感じていたため、痛いように感じていたということなのです。