節足動物とはどんな生物?

節足動物(せっそくどうぶつ)は、動物の分類の中で一番数が多く、動物界の約4分の3を占めているのですが、どんな生物がいるのでしょうか…?
動物界とは?
哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、昆虫、貝類などで、植物や菌類などを除いた生物。
節足動物の定義は、体は左右対称で、体節〔体に節〕があり、各節から付属肢(ふぞくし)〔脚など〕が出ている生物なるのですが、地球上のありとあらゆる場所に分布しています。
それでは順に見ていきましょう!
① 昆虫類(こんちゅうるい)

- 無脊椎動物(むせきついどうぶつ)〔背骨が無い動物〕で6脚である。
- 一部を除き、陸上で生活をする。
- 血管は退化しており、心臓からの血液は体内に染み込んでいく。
- 昆虫類で現在に確認されているものは約100万種〔その内、日本では約30,000種〕全ての動物の7割以上を占めており、世界では今なお毎年、数千~数万種の新種が発見されている。
甲虫目(こうちゅうもく)


カブトムシ、クワガタ、コガネムシなど、昆虫最多の目で35万種以上、成虫は丈夫な外骨格(皮膚骨格)がある。
チョウ目

チョウ、ガなど、昆虫で2番目に多い目。ガのほうがチョウの30倍近くの種類がいる。
翅(はね)には鱗粉(りんぷん)が付いている。
ハチ目


ハチ、アリなど、昆虫で3番目に多い目。
メスの産卵管が毒針に変化しているため、メスしか刺さない。
バッタ目


バッタ、コオロギなど、後ろ脚が長く、跳躍力が発達している。
他、カマキリ目、ゴキブリ目〔シロアリはゴキブリ目〕、ハエ目など

② 甲殻類(こうかくるい)

- 無脊椎動物〔背骨が無い〕で、硬い甲羅(こうら)で覆われてる。
- 体は頭、胸、腹の3部、あるいは頭胸部、腹部の2部に分かれていている。
- 大半が水中に生息し、鰓(えら)や体の表面で呼吸をする。
- 甲殻類で現在に確認されているものは約65,000種〔その内、日本では約9,000種〕
十脚目(じっきゃくもく)〔エビ目ともいう〕

エビ、カニ、ヤドカリなど、甲殻類で知られる多くはこの目に含まれる。
口脚目(こうきゃくもく)〔シャコ目ともいう〕

シャコ
エビと似ているが、脚や触覚が大きく異なるため、別として分類されている。
等脚目(とうきゃくもく)


〔ダイオウグソクムシ〕
フナムシ、ダンゴムシ、ダイオウグソクムシなど
オキアミ目

オキアミなど〔プランクトン(浮遊生物)〕
③ 鋏角類(きょうかくるい)

- 無脊椎動物〔背骨が無い〕で、頭部と胸部は合わさっており、頭胸部となる。
- 鋏角類で現在に確認されているものは約110,000種といわれる。
クモ目、サソリ目、カブトガニ目、ダニ目など



④ 多足類(たそくるい)

- 無脊椎動物〔背骨が無い〕で、主に胴体は長く、足が多数あり、頭と胴体の2つに別れる。
- 多足類で現在に確認されているものは約3,000種〔その内、日本では約100種〕
ヤスデ綱、ムカデ綱など

まとめ
節足動物は、外骨格・節のある足・体がいくつかの部分に分かれているという共通の特徴を持ちます。
分類名 | 主な生物例 | 特徴 | |
---|---|---|---|
昆虫類 | こんちゅうるい | アリ、チョウ、バッタ、ハチなど | 体は「頭・胸・腹」に分かれ、足は6本。羽がある種類も多い。 |
甲殻類 | こうかくるい | エビ、カニ、ダンゴムシなど | 主に水中で生活し、多くの足を持つ。えらで呼吸する。 |
鋏角類 | きょうかくるい | クモ、サソリ、ダニなど | 体は「頭胸部・腹部」に分かれ、足は8本。触角は持たない。 |
多足類 | たそくるい | ムカデ、ヤスデなど | 体が多数の節に分かれ、各節に足がついている。足の数が非常に多い。 |
このように、節足動物には昆虫、クモ、エビ、カニ、ムカデなど、多種多様な生き物が含まれており、陸や海などあらゆる環境に適応して暮らしています。
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