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紅葉する木と、紅葉しない木。常緑樹、落葉樹の違いについて簡単に解説。

生物・生態

紅葉する木と、紅葉しない木。

 

秋になると紅葉して色付く葉もありますが、どんなに寒くなっても、そのまま緑色の葉もあります。

 

この違いは何なのでしょうか…?

 

 

 

木は、大きく常緑樹落葉樹半落葉樹に分けることができます。

 

 

常緑樹(じょうりょくじゅ) 





1年中、緑色の葉がついている。※一部例外もあります。

 

葉の寿命が1年以上のものが多く、一斉にではないが葉は枯れ落ちており、入れ替わりながら葉をつける

 

※葉の寿命は種類や環境によっても異なるが、一般的に数か月~数年。

 

葉は低温や乾燥に強く、厚みも厚い傾向にある。

 

 

キンモクセイオリーブヒイラギジンチョウゲスギ など

 

 キンモクセイ

秋になると漂ってくる甘い香り【金木犀(キンモクセイ)】とは…?

 オリーブ

 ヒイラギ

 ジンチョウゲ

 

【 ※一部例外で紅葉する常緑樹 】

 

  • ユーカリ〔葉は紅葉することもあり、落ちずに春になると緑色に戻る〕

 

  • クスノキ〔葉は紅葉するが、全ての葉が一斉には抜け落ちない〕 など

 

 

 

落葉樹(らくようじゅ) 

 

 

低温と乾燥に弱く、寒くなると一斉に葉を落とし休眠した状態になる。

 

紅葉や黄葉をするのは、一部の例外を除いて落葉樹で、日本では四季折々のすがたを楽しむことができるのも特徴。

 

常緑樹とは逆に、葉の厚みが薄い傾向にある。

植物にも血液型があるの…?

 

 

イチョウモミジサルスベリハナミズキサクラ など

 

 サルスベリ

ハナミズキ

 

 

半落葉樹(はんらくようじゅ)

 

 

地域によっての気候の違いにより、紅葉、落葉したりする種類。

 

 

シマトネリコなど

 

シマトネリコ

 




なぜ気温が下がると紅葉し、葉が落ちる…?

 

 
主に※落葉樹(らくようじゅ)が紅葉し葉を落としますが、どうして緑色だった葉っぱが気温が下がると色づき、そして落ちていくのでしょうか…?

 

落葉樹… 葉の寿命が1年に満たず、低温期に葉が枯れ落ちる樹木

 

 
植物は暖かく日差しが長く当たる時期には葉から光エネルギーを吸収する光合成により必要な養分を自らつくって成長するのですが、

 

 

寒くなり日差しが弱く日の当たる時間が短くなると、

 

 


葉からエネルギーを吸収するより、葉を付けているエネルギーのほうが多く使うことになってしまいます。

 

 

落葉樹たちはそうなってくると、『エイッ、葉を落としてしまえ。』ということになるようです…

植物にも血液型があるの…?

 

葉の色が、緑→黄→赤→薄茶になる理由

 

 

樹木は寒くなると大事な養分や水分を外に逃がさないように葉を落とし休眠状態に入ろうと準備するのですが、その時の葉の細胞内の色素の変化によって紅葉にも変化が起こります。

 

 

まず、暖かい時期に葉が緑色なのは、光合成をするために必要となる、植物の細胞内にある葉緑体↓に多く含まれるクロロフィルの色素の色になります。

 

【 緑色 】クロロフィルの色素によって緑色になる。

 

 

気温が暖かく日差しをたっぷり浴びているときは、クロロフィルの色素である緑色がしっかりとでますが、だんだん寒く日の当たる時間が短くなるにつれて葉緑体の役割が減ると、同時にクロロフィルも分解されていきます。

 

 
そうなると、葉にもともと含まれていた黄色い色素であるカロテノイドの色素が目立ってきます。

 

それが黄葉(こうよう)です。

 

 

【 黄色 】カロテノイド(カロチノイド)色素により黄色く変化する。

 

 

そして、更に寒い時期に入り寒暖差が激しくなると、植物細胞内に含まれる糖とアミノ酸が反応することによって、赤色の色素アントシアニンがつくられ赤く染まっていきます。

 

※所説ありますが、外敵や自然環境から身を守るためにアントシアニンをつくり出し、赤色に染まるとも言われています。

 

 

【 赤色 】アントシアニンの色素によって影響し赤色になる。

 

 

最後にカルテノイドアントシアニンも分解されていき、植物の細胞内にもともと多く含まれていた褐色の色素タンニン分解された色々な物質と結合すことにより茶色っぽい色なっていきます。

 

 

【 褐色(薄茶色)】タンニンの色素が強まると薄茶色になる。

 



葉に含まれている各色素の量紅葉の経過段階によって、黄色が濃くなったり紫がかったり赤みが強くなったり様々な色となるようです。



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