怪我をした時の瘡蓋(かさぶた)の正体とは…?

ケガをしたときなど、時間とともにかさぶたが出来てきますが、これはいったい何なのでしょうか…?
かさぶたのしくみ

体から出血をすると、血液内の血小板(けっしょうばん)〔血液細胞〕が血を止めるために集まってきます。

そして、更にフィブリン〔血液を凝固させるタンパク質〕というものが網状になり、赤血球〔酸素を運ぶ血液細胞〕も包み込みこんで出血を防ごうとします。

これらが乾燥した状態が『かさぶた』ということになります。
このかさぶたにより、雑菌などの異物から身を守り、その内側で皮膚を再生させているということですね!
傷は、瘡蓋(かさぶた)にする必要あるの?

けれども、近年では、絆創膏などでよく見かける湿潤療法(しつじゅんりょうほう)〔傷口をできるだけ乾かさない療法〕が、傷跡を残さないことで注目されつつあり、かさぶたは絶対に必要ではないとも言われています。
湿潤療法(モイストヒーリング)とは?
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湿潤療法(モイストヒーリング)とは、傷口を乾燥させずに適度な湿潤環境を保ちながら治療する方法です。この療法では、湿潤環境が細胞の再生を促し、かさぶたを作らずに早くきれいに治すことが期待されます。
主な特徴
- 目的: 傷口を乾燥させないことで、治癒を早め、痛みを軽減し、瘢痕(傷あと)を抑える。
- 方法: ハイドロコロイドなどの専用ドレッシング材やラップを用いて傷口を覆う。
- 効果: 自然治癒力を高め、感染リスクを減らす。
注意点
- 深い傷や感染が疑われる場合には使用を控え、専門家の指導を受ける。
湿潤療法は特に擦り傷や切り傷、軽い火傷に適しており、近年注目されています!

