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『電気』と『静電気』の仕組みと性質。導体、絶縁体、半導体とはどんなもの?

地理・科学

電気の仕組みと性質。電気とはどんなもの…?

 

いろいろな場所で電気を利用して生活していますが、目に見えないところで流れているこの電気はいったいどんなものなのでしょうか…?

 

 

世の中に存在する人間や動物、物などの全て原子(げんし)〔物を構成する最小の粒子〕から成り立っており、

(原子)

 

その原子の中には原子核(げんしかく)というものがあります。

 

 

原子核は、

 

陽子(ようし)プラスの電気を帯びた粒子〕



中性子(ちゅうせいし)〔電気を帯びていない粒子〕

 

 

 

そして、その周りをぐるぐる回っている





電子(でんし)マイナスの電気を帯びた素粒子(それ以上に分割できない基本粒子) 

 


によって構成されており、世の中にあるもの全てにおいて【電気】が存在します。

 

 

 

普段はプラスマイナス数が同じだけあり、打ち消しあって安定した状態で存在しているのですが、何かの刺激を受けてしまうとぐるぐる回っていた電子が軌道から離れて外に流れてしまいます。

 

 



この離れて流れ出た電子〔自由電子〕といい、その自由電子が発電などによって流れ続けているものを私たちは【電気】と言っています。


電気が流れる物と流れない物の違い

 

 

何となくプラスチック類のものには電気が流れないような気がしますが… 


鉄などと何が違うのでしょうか…?

 

 

 

電気が流れるか流れないかで物を大きく分類すると、


電気が流れやすい→ 導体(どうたい)


電気が流れづらい→ 絶縁体(ぜつえんたい)


導体、絶縁体2つの間→ 半導体(はんどうたい)

 

に分けることができます。

 

 

 

それでは、なぜこのように電気が流れたり流れづらかったりするのか…

 

 

それは、先ほども出てきた自由電子の数によって変わってきます。

 

 

 

自由電子の数が多いと → 電気が通りやすく流れる量も多くなり、

逆に、自由電子が少ないと → 電気が通りづらく流れる量も少なくなります。

 

【電気が流れやすいもの(導体)= 自由電子が多い物】

 

アルミニウム水〔※純水は絶縁体〕など

 

 

【電気が流れづらいもの(絶縁体)= 自由電子が少ない物】

 

プラスチックゴムなど

 

 

【導体と絶縁体の間(半導体)】

 

シリコンなど

※温度が上昇すると導体になり温度が下がると絶縁体なる性質がある。

 



このように、プラスチックのような絶縁体自由電子の数は少なく絶縁体の周りに静電気を帯びることはあっても、一般的には※電気を流すことはできないということになります。

 

※ただし、かなりの強い高圧電気を加えれば、絶縁体の耐えられる限界を超えてしまい絶縁体が破壊され電気が流れることもあります。(例:など)




雷が発生するしくみ。雷の光がジグザクで音がなる理由。雷までの距離を計算する方法。

 

 

 

しかし現在では…

 

今までの常識を覆す電気を流すプラスチックも発明されており、導電性高分子(どうでんせいこうぶんし)または導電性ポリマーというもので、日本人の化学者である白川英樹博士が2000年にノーベル賞を受賞しました。

 

これは、すごいことですよね…



静電気の仕組みと性質。静電気とはどんなもの…?

 

 

冬などの乾燥した時期に特に起こりやすい静電気ですが、どうやって起こっているのでしょうか…?

 

 

まず、物が電気を帯びることを帯電(たいでん)というのですが、先ほど電気の時にもお話ししたように世の中にあるものは全て電気をもっており、普段はプラスマイナス電気を同じ数だけ持ち打ち消しあって安定した状態で電気が存在しています。

 

 

それが何かに触れる、近づく、擦るなどの刺激によって打ち消しあっていたバランスが崩れ、外側のプラスの電気に電子が引っ張られたり(電子が不足する)


逆に、マイナスの電子を引っ張ってしまったり(電子が過剰になる)により、電子の受け渡しによって帯電してしまいます。

 



私たちは、この帯電した電気や、このような状態を指して【静電気】と言っているのです。

 

 

人間はどんな物に静電気が起こりやすい?静電気とバチバチの関係

 

もう少しだけ詳しいお話をしますと…

 

物の原子の構成により、帯電しやすい側というものがあるのですが、

 

 

例えば、

人体だったり髪の毛などは → プラス帯電(静電気)しやすく





プラスチックポリ袋などは → マイナス帯電(静電気)しやすいのですが、

 



そのような相反するものが近づこうとすると、磁石のようにプラスマイナスで引き合う関係になり、くっ付こうとしたり、くっ付いたりします。

 

 

けれどもくっ付こうとしたり、くっ付いたものの、もともとの安定したバラスの良い状態に戻ろうとする力も働き、その時に電気が放出されバチバチとするわけです。

 

このような現象を〔放電〕といいます。

 

 

そのため、厳密にいうと静電気がバチバチするのではなく、静電気によって放電したものがバチバチということになります。

 

 

〔摩擦帯電〕と〔剥離帯電〕

 


このような静電気の現象は大まかに〔摩擦帯電〕〔剥離帯電〕になるのですが、身近なことですと…

 

 

例えば、も雲の中で起こった摩擦によって放電されたもので、摩擦による帯電〔摩擦帯電〕によって起こったものです。




そして、下敷きを擦って髪の毛を立たせるのも同じく摩擦による帯電〔摩擦帯電〕になります。

 



そして、セーターを脱いだ時など、重なったものが剥がれるときに起こる帯電は〔剥離帯電〕と言われています。



なぜ、冬場の乾燥した時期に静電気が起こりやすい…?

 

ちなみに、

 

静電気が冬場の乾燥した時期に多い理由ですが、夏場は湿度が高いことが多く、その湿度である空気中の水分に電気が逃げて静電気が起きづらいということです。



【まとめ】電気と静電気の違いについて

  

電気というものには動電気静電気があり、

 

  • 動電気とは… 発電などによって物を移動して流れている電気〔生活で使っている電気〕

 

  • 静電気とは… 電流は少なく、その場から離れないで留まる電気

 

ということになります。

 

 

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