決算とは何か?

企業がどれくらい儲かっているのか、どんなお金の動きがあるのかを知るために「決算」はとても重要なものです。
ニュースなどで「〇〇社の決算発表!」という言葉を耳にすることも多いですよね。では、そもそも決算とは何なのでしょうか?
今回は、決算の基本的な仕組みや、企業のお金の流れを初心者向けに分かりやすく解説していきます!
『決算セール』とは? 商品をお得に購入できるチャンスかも!

決算セールとは、企業が決算期に行う大規模な割引セールのことです。
企業は決算時に財務状況〔お金の健康状態〕を整理し、在庫を減らして売上を伸ばすことで、より良い業績を示したいと考えます。
そのため、家電やアパレル、自動車などの多岐にわたる業界で、通常の価格よりも大きな割引が行われる傾向にあり、特に3月(年度末決算)や、9月(中間決算)の時期に多く見られます。
狙っている商品がある場合は、商品をお得に購入できるチャンスです!
『決算』:企業の経営成績を示す重要なイベント

決算とは、一言で言うと「企業の1年間のお金の動きをまとめた成績表」のことです。
企業は、商品を売ったり、サービスを提供したりすることで売上を上げます。しかし、売上があるだけでは利益にはなりません。
人件費や材料費、家賃、広告費など、様々な経費〔企業が事業活動を行うために必要な費用〕がかかります。そのため、最終的に「売上から経費を引いてどれくらい利益が残ったのか」をまとめたものが決算となります。
決算は通常、1年に1回(これを「本決算」と言います)行われますが、大企業の多くは3か月ごと(四半期決算)や、半年ごと(中間決算)に決算を発表し、投資家や株主に経営の状況を知らせています。
決算で分かる3つの重要ポイント!

決算では、主に以下の3つのポイントをチェックすることで、企業のお金の流れや経営の状態を知ることができます!
1. 会社はどれくらい儲かったのか?(損益計算書:P/L)

企業の「稼ぐ力」を見るために重要なのが損益計算書(そんえきけいさんしょ)(P/L)です。
この書類には、企業の「売上(収益)」「費用」「利益」がまとめられています。
例えば、以下のような形で数字が並びます。
項目 | 金額(例) |
---|---|
売上高 | 100億円 |
費用(人件費・材料費など) | 80億円 |
最終的な利益(純利益) | 20億円 |
この場合、100億円の売上を上げたうち、80億円を経費として使い、最終的に20億円の利益を得たということが分かります。
利益が増えていれば順調ですが、赤字(マイナス)になると会社の経営が危険な状態になっている可能性があります。
2. 会社はどれくらいの資産を持っているのか?(貸借対照表:B/S)

企業の「財産」を見るために重要なのが貸借対照表(B/S)です。
貸借対照表では、企業が持っている資産〔お金や建物、在庫など〕と、借金や負債のバランスが分かります。
例えば、以下のような形です。
項目 | 金額(例) |
---|---|
現金・預金 | 50億円 |
建物・設備 | 30億円 |
借金(負債) | 40億円 |
この場合、会社は50億円の現金と30億円の設備を持っているが、40億円の借金もあるという状態です。
借金が多すぎると経営が厳しくなるため、バランスを見ることが必要となります。
3. 会社にちゃんとお金は残っているのか?(キャッシュフロー計算書:C/F)

企業の「お金の流れ」を見るために重要なのがキャッシュフロー計算書(C/F)です。
キャッシュフローとは、実際に手元にどれだけ現金があるかを示すものです。いくら売上があっても、現金がなければ会社は回らないので、とても重要な指標になります。

例えば、以下のようなケースを考えてみましょう。
- 売上は100億円あったが、顧客がまだ代金を払ってくれていない(売掛金)
- 借金の返済に50億円使ってしまった
- 実際の現金は10億円しかない
このように、決算を見ると「売上はあるのにお金が足りない!」という状況が分かることがあります。
さまざまな視点から見る決算の重要性

決算の内容は、企業の経営者だけでなく、投資家や銀行、従業員、取引先にとっても重要です。
それぞれの立場から見て、決算がなぜ重要なのかを見てみましょう!
✅ 投資家・株主にとっての決算
決算の結果によって、企業の成長性や株価の動きが変わります。
もし決算が好調なら、株価は上がる可能性が高くなりますし、逆に赤字決算なら株価が急落することもあります。
✅ 銀行・金融機関にとっての決算
企業が融資(ゆうし)〔金融機関が企業や個人に対してお金を貸すこと〕を受ける際、決算書を見て「この会社にお金を貸して大丈夫か?」を判断します。
勿論、赤字が続いている企業には融資をしづらくなります。
✅ 就活生にとっての決算
就職を考える際、その企業の決算をチェックすると、安定した会社かどうかが分かります。
例えば、毎年黒字で利益を出している企業なら、安心して働ける可能性が高いです。
✅ 従業員にとっての決算
企業の決算が良ければ、ボーナスや給料アップの期待が持てます。逆に、業績が悪ければリストラや給与カットのリスクもあります。
まとめ:決算を知れば企業の状態がわかる!

決算とは、企業の「経営成績」を示す重要なものです。
特に、
- 「損益計算書(P/L)」で儲けの状況をチェック
- 「貸借対照表(B/S)」で資産と借金のバランスを確認
- 「キャッシュフロー計算書(C/F)」で手元のお金の流れを把握
この3つを理解すれば、企業のお金の流れが見えてきます!
そして、決算をしっかり分析することで、投資や就職、ビジネスの判断に役立てることができます。
ニュースなどで決算発表の話題を見かけたら、ぜひチェックしてみてくださいね!

