山はどうやってできた?
富士山をはじめ日本にはたくさんの山があり、
国土の約3分の2を山地〔周辺一帯が山の地域〕で占めているということなのですが、
この山や山地は、地球の表面を覆う岩盤(プレート)〔地球の表面を覆う大きな岩石の塊で、地殻の一部を構成〕が、曲がりくねったり、ズレたり、火山の噴火などによって変形し盛り上がってできたと言われます。
それでは、山々を形成するのに関係が深い地質〔地球の岩石や地形、地層など土地の性質〕のことから順に見ていきたいと思います。
地質は地球の表面から、地殻、マントル、核(外核、内核)となっていきます。
(地球を真っ二つにした図)
【 地殻(ちかく)】
- 深さ0~約30km。地球の表層部
- 深さ約10kmぐらいまでは、100m深くなるごとに約3℃熱くなる
- 深さ約20~30kmで、推定約200~800℃
- 岩石の個体である
【 マントル 】
- 深さ約30~2,900km
- 推定約1,000(外側)~ 4,000℃(内側)
- 岩石〔地殻に比べミネラル(ケイ素)が少ない〕
- 個体である
【 外核(がいかく)】
- 深さ約2,900~5,100km
- 推定約4,500(外側)~ 6,000℃(内側)
- 鉄とニッケルの液体である
【 内核(ないかく)】
- 深さ約5,100~6,400km
- 推定約5,000~6,000℃
- 鉄とニッケルの個体である
マントル対流と山の形成の関係
これらの中でも【マントル】は個体でありながら、
温度差やその内側の液体である外核の影響(諸説あり)により、長い年月かけ対流※〔熱の移動を伴う流れ。上下運動〕していると言われます。
※マントル対流… 地球内部のマントル中の温度差によって引き起こされる。
それにより、その外側にある地殻も影響を受けてしまい、
移動したり衝突することによって、隆起したり、地殻の深い部分にあるマグマの噴火を起こすなどして山脈を形成していると言われています。
そして、このような地殻変動〔地球の内部からの原因により地球の表層部が変形すること〕を造山運動(ぞうさんうんどう)といっています。
造山運動(ぞうさんうんどう)の種類
山を形成する造山運動は、大きく3つに分類されます。
【 褶曲山脈(しゅうきょくさんみゃく)】
地殻運動〔地球の内部からの原因により地球の表層部が変形すること〕により、地層に力がかかって湾曲し、地殻が隆起して形成される大規模な山地。
〔アルプス山脈、アンデス山脈、ヒマラヤ山脈、奥羽山脈など〕
【 断層山地 (だんそうさんち)】
断層運動〔岩盤に力がかかることによって割れ目を境にずれ動く〕によって、持ち上げられるようにして形成された山地。
〔飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈、シエラネバダ山脈など〕
【 火山性山地 】
火山活動による噴火によって、噴き出した溶岩や灰が積み重なることにより山地になる。
火山の場合、頂上には噴火口がある場合が多い。
〔富士山など〕
余談ですが…
世界で一番大きい山で知られるエベレストは、
地盤の変化により、現在でも年間4mm程度高くなっており、移動もしているんだそうです。
侵食〔雨、風などの影響により土壌が削られること〕もしますので、どこまでも高くなり続けるわけではないようですが…
自然の力はすごいですね。