空はなぜ青く見える?
ふだん当たり前のように見ている空はどうして青いのでしょうか…?
それは、太陽の色とその光の波長〔空間を伝わる波〕の長さが関係しているということなのです。
太陽の光は、虹の7色〔 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫 〕が混ざり合い、白っぽい色となって見えています。
この太陽の光が、空気分子※にぶつかるとき、可視光線※〔 人の目に見える光〕のうちの、波長が短い青色系の色が、多くの空気分子(粒子)にぶつかってしまい散らばります。
※分子(ぶんし)… 固有の性質をそなえた最小の粒子
※可視光線(かしこうせん)… 虹色の、赤>橙>黄>緑>青>藍>紫で、紫が一番波長が小さい。
※㎚(ナノメートル)… 10億分の1メートル
そのため、空は青色っぽく見えているというわけだったのです。
空はなぜ波長の一番小さい『紫』でははく『青』になる…?
ここで一つ、疑問に思われるかもしれませんが、人の目に見える色(可視光線)〔赤>橙>黄>緑>青>藍>紫〕の虹色は、一番波長が短い色だと『紫色』なのに、なぜ途中の『青色』なのか…?
これには理由があり、『紫』は波長があまりにも短いため上空で光が飛び散ったり、オゾン層※に吸収され地上からの人間の目に対しては見えづらいということです。
※オゾン層とは… 生命の活動などにより生じた酸素が太陽の紫外線により変化して作られた層
そのため、飛行機などでの上空からだと紫色っぽく見える場合もあるそうです。
ちなみに、今までのお話は人の目の場合の色であって、生物によっては目の構造が違うため、他の色で見えていたりもしていると言われています。
空と宇宙の逆目はどこ?
空と宇宙の間に仕切りでもあれば分かりやすいのですが…
いったいどこから宇宙になるのでしょうか?
国際航空連盟〔日本も加盟している航空技術の発展のために創立された団体〕によると、高度100㎞から宇宙と定義しているようです。
※ただし例外として米国空軍に関しては高度80㎞からを宇宙としています。
そして、この仮想ラインのことを『カーマン・ライン』といいます。
※ハンガリーの航空工学者 セオドア・フォン・カルマン〔英語読みだと カーマン〕から由来しています。
『カーマン・ライン』はなぜ100㎞…?
それでは、一般的に使われる高度100㎞ですが、なぜその高度となったのでしょうか…?
それは、その高度から上はほぼ空気がなくなるためということなのです。
なんとなく空は青く、宇宙は暗いみたいな感覚がありますが…
それは、満更でもないようで、実はこれには空気が大きく関係しています。
空は青く、宇宙は暗いように感じる理由
地球での日中の空が明るい理由は、空気の分子〔微粒子〕が太陽の光に反射しているため明るく見えています。
これが空気がほぼない宇宙だと反射する空気の分子〔微粒子〕がないので暗くなってしまいます。
これは地上から空を眺めた際にも同じことがいえ、夜になると太陽光がないので、空気の分子〔微粒子〕に反射する光がないため暗くなり、遠くの宇宙の星空を見ることができるというわけなのです。
明るくなるには、太陽光と空気の分子が必要だったんですね。
そして、この空気がなくなると言われる、カーマン・ラインですが、ほんとにピッタリと100㎞なのか…?
とも思ってしまいますが、計算上の利便性も兼ねてこの数字が提案され使用されるようになったそうです…しかし近年になって宇宙技術の進歩もあってなのか、この仮想ラインを80㎞に変更する可能性があることを国際航空連盟が示唆しているようです。