なんで日本語にはひらがな、カタカナ、漢字があるの?
日本語は、ひらがな、カタカタ、漢字と3種類の文字が使われていますが、世界中どこを探してもこのような国はどこにもないそうです。
なぜこんなにまで種類が増えてしまったのでしょうか…?
この3種類の中でも、漢字が一番古くから使われていたのですが、中国から漢字を輸入しており、それまでは日本には文字がなかったといわれています。
日本語で記されている文字らしき最も古いものですと、弥生時代の土器や木製の鎧(よろい)などに漢字〔1文字〕と思われるものが記されているを発見されています。
ただし文字なのか模様なのかは判別が難しいということです。
そして、国宝※に指定されているもので、稲荷山古墳出土鉄剣(いなりやまこふんしゅつどてっけん)から115文字の漢字が発見されています。
定説では471年〔古墳時代〕ものだと言われています。
※国宝…日本にある文化財の中でも、特に文化史的価値の高いもの。
日本語として記されている書物〔漢文〕で最も古いとされているのは、古事記〔712年〕、日本書紀〔完成720年〕、万葉集〔7世紀前半からの歌を収録〕で、飛鳥、奈良時代ぐらいなのですが、恐らくそれ以前の書物も存在していたのではないかと言われています。
ただし、現物が今のところ見つかっていないため何ともいえないそうです…
当時使用していた文字は万葉仮名というもので、漢字の音を用いて、日本語の音に合わせて〔当て字のようにして〕表していました。
そして、平安時代に入り、漢字では書くのが大変だったということと、書ける人が限られていたため、ひらがな、カタカナのように簡単に書ける文字が誕生することになりました。
それにより、多くの人が文字を利用するようになってきたのです。
ひらがなは、女性たちのあいだで漢字を崩して簡単にしたもので、カタカナは、寺の僧侶たちのあいだで漢字の一部を切り取り簡単にしたものだったそうで、ひらがなは主に女性や私的文章のときなどに使用し、カタカタは主に男性が使用していたといわれています。
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ひらがなは、昔200文字あった…?
現在ひらがなは48文字ですが、明治政府がひらがなを統一するまでは200文字ものひらがなが使われていたそうです…
そして更に、平安時代に遡ると300文字近くのひらがなが用いられていたようで、時代が進むにつれ整理され減っていったということです。
1900年(明治33年)、ひとつの音に対していくつも仮名があったのを、当時の小学校令〔小学校の規定〕により、48文字〔ゐ(い)ゑ(え)を含む〕にまで絞られました。
その48文字に選ばれなかった文字は、変体仮名(へんたいがな)と呼ぶようになります。
現在でも変体仮名は老舗の看板などで用いられておりますが、1948年(昭和23年)の戸籍法の施行までは、人名にも使用することができたようです。
歴史と共に文字もだんだん進化しているんですね…