タコは脳9個、腕8本、心臓3個…
タコは日本ではたこ焼きなどでも馴染みがあり、
消費量も世界で一番多い国ということなのですが、
他国では、宗教上※の問題などもあり、昔はデビルフィッシュとも呼ばれて
いたようで、今でも抵抗がある人達が多いと言われています。
※ユダヤ教では、ウロコがある魚介類しか食べてはいけないとされていたこともあり、そこから派生したキリスト教徒でも、タコやエイなどはイメージがあまりよくない傾向にあるようです。
それに比べ、日本では弥生時代(約2,000年前)の遺跡に※蛸壺(たこつぼ)が
発見されているようですので、全然文化が違います…
※蛸壺とは…タコを捕るために漁師が使うツボ。
確かに、何も知らないで初めてタコを食べた人は、
よっぽど腹を空かしていたのかなぁと思ってしまいますが…
それでは、いったいこのタコの体のどの部分にそんなに
多くの心臓や脳が存在するのでしょうか…?
軟体動物にはどんな生物がいるの…?軟体動物は分類上2番目に大きいグループ…
タコは心臓が3つ…
タコには心臓が3つあるのですが、
まず1つは、一般的によく知られている心臓です。
心臓は体に血液を送り出すためのポンプの役割があるのですが、
その血液から酸素や栄養素が運ばれています。
ちなみに、頭のように見える丸い部分が胴体になり、
その中に心臓があります。
[kanren postid=”3224″ date=”none”]
そして、あと2つの心臓は、
鰓心臓(えらしんぞう)と呼ばれるものなのですが、
魚と同じように、タコもエラで呼吸しており、
筋肉質で見た目以上に早く泳ぐタコは、多くの酸素が必要なため、
エラの付け根の部分左右に補助として2つ心臓を備えて
酸素をたくさん体に送り込んでいます。
タコの脳は9つ…
タコの頭は目がある辺りになるのですが、そこにふつうの脳が1つあり、
残りの8つの脳は、8本の腕※についています…
その為、この8本の腕はとても優れており、
1本1本を単体で自由に動かすことができます。
そして、腕についている吸盤によって匂いや味まで分かると言われています。
※8本の腕に悩が付いているとは言わず、8本の賢い腕と解釈する研究者もいます。
タコは脳の数も規格外なのですが、
とても頭がいい生物として知られています。
タコがどれだけ賢いのかというと…
例えば、
瓶のフタを開けて中から物を取り出すこともできますし、
鏡に映った自分を認識できる能力、飼育をされているようなタコは
餌をくれる飼育員まで覚えておねだりし、
機嫌がよければ握手もしてくれます。
そして、近年の研究で睡眠中に夢をみていることも分かったそうです。
その為、もしも寿命が人間程の長さがあったらならば、
海底に都市を作れるほどの知能を持っているとまで言われおり、
実際に、タコが集まって作ったと思われる小さな村のようなものが
海底で発見されています。
タコの壮絶な一生…
そんなタコの一生は壮絶で短命です。
オスダコは、激しいオス同士の戦いを終え、
求愛したメスダコと一生で1度の交接が終わると
父ダコとしての役目を果たし死んでしまいます。
そのようにプログラムされているそうです。
残された母ダコは卵をふ化させるまでの数か月、
子供たちを守るため餌も食べずに、命がけで敵を追い払い続けます。
そのあいだ、卵についた汚れを取ったり、新鮮な海水を掛けたり、
やっとの思いで産まれてきた子供を見届けたと同時に
力尽きて死んでいくそうです…
タコの見方が変わってしまいますよね…
たこ焼きも、ありがたく感謝しながら頂くことにします。